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「こう見えても昔はアクション俳優を目指していたんでね」
「調子のってんじゃねぇ…！」
柊せんせの思わぬ強さに呆然としていると、取り上げた甲斐のナイフを振り上げた。
「調子をのってるはお前達だろ」
「ちょっ！せんせ！シャレになんないって！！」
思わず立ち上がった。
私の叫び声も虚しく、ナイフは振り下ろされる。
が、ナイフが刺さったのは甲斐の顔スレスレで。
恐怖から軽く解放された気分になって、ホッと胸を撫で下ろした。
そう思ったのもつかの間。
「どうやらまだ状況を飲み込めてないようだなぁ。
ならこれでどうだ 」
すると、せんせはつけてる腕時計を操作し始めた。
……その時だった。
ドカーン！！
凄まじい轟音と揺れる建物。
その現象に抗えず、床に座り込む。
「ロックを解除した、廊下に出られるよ」
せんせのその言葉に、控えめながらも皆教室の外へと出て行く。
…が、すっかり腰が抜けてしまった私は皆に気付かれる事無く座り込んだまま。
何が…起こったの？今の音は爆発？
呆然としていた。
すると、視界に手がうつる。
それを辿って顔を上げると、海斗が私に手を差し伸べていた。
「……海斗、」
「お前、雷とかでかい音ダメだもんな。
ほら立てよ」
私を不安にさせないように、笑いながら立たせてくれる海斗は本当に優しいと思う。
そして突然抱き寄せられたかと思えば、私は気付いてしまう。
_____海斗の体も震えているということ。
海斗も怖いんだ……。
そりゃそうだろう。
人質だと言われ、冗談だと思えば学校爆破？されてしまい……。
怖いはずがない。
「……俺が、守るから。
絶対、Aの事守るから」
それだけ聞ければ充分だから…。
私は彼に向けて頷き、2人で廊下へ出た。
「…っやば、なにこれ…」
そこに広がっていた光景は悲惨なものだった。
通路は爆発の際に崩れた瓦礫で塞がれてしまっている。
…逃げ場なんてないのか。
「……これ、せんせが爆発させたの？」
「ピンポーン！
あ、ちなみにね、その上にもあるよ」
せんせが指した場所は、私と海斗の居る真上。
すると、海斗にぐいっと引き寄せられ避難する。
「くそ、狂ってる……」
海斗の呟きが聞こえたのだろうか、それは分からない。
柊せんせが、こっちを見てニヤリと妖しく笑った。気がした。
「ゆ、唯月、涼音、愛華大丈夫？」
「…うん。Aこそ大丈夫？」
「うん、なんとか…」
そして友人達の安否も確認し、ひとまず安心した。
…柊せんせは何考えてるのほんと……。
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stm - この小説大好きです！更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2019年3月11日 18時) (
レス) id: 3c3aa41225 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - このドラマ大好きなのであと大好きな涼太君が出てるので最高ですオチ涼太君がいいです (2019年2月14日 14時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
sanapen - 面白いです！！！これからも更新待ってます！！！！！ (2019年2月6日 19時) (レス) id: 6d2d50bb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗本ちゃん 。 | 作成日時：2019年1月31日 22時
