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「はい、起立！ほら、起立だよ。
タラタラしなーい」
せんせが入ってくると、教室の雰囲気は先程の事が嘘だというくらい緊張感が走る。
昨日の中尾の件がフラッシュバックするかのように。
「これから、俺の授業を始める。はい礼。
はい着席……ってなんだ、どうしたお前ら。なんか、どんよりしてるな。
えっ？そんなに体操キツかったか？」
「この状況でヘラヘラしてる方が可笑しいだろ」
その通りである。
せんせまで、「確かに」なんて笑いながら言っちゃってるし。
なんでこんなことするんだよって思っていたら誰かが私の気持ちを代弁するようにせんせに聞いてくれる。
「教えてやるよ、俺の質問に正解出来たらな」
「……また景山が死んだ理由を探せ、か？」
せんせの答えに、うんざりしたような声が上がる。
「ピンポーン」と言うが、どうしたらいいんだよ。と思う。
昨日のドーピングの話は違うし、茅野さんも違うし？やっぱり私達のせいだって言いたいんだね、せんせは。
「けど、今日はもっと踏み切った質問をしよう。
昨日茅野が言っていたドーピングの件だ。
景山が全国大会でドーピングをした、という投稿があった。……そうだな？」
せんせの問い掛けに、肯定の意を示す茅野さん。
それを一瞥し、せんせは続ける。
「探してたら見つかったよ。''投稿者 やり逃げX''。
こいつは景山への執念がすごくてね。
探してみると色々とえぐい投稿もあったよ。
まぁみんな知ってると思うけど。
……で、問題の投稿がこれだ。この投稿には動画が寄付されていた。見えるかな？
だが、これは一部を加工したフェイク動画だった。つまり、景山はドーピングをしていなかったことになる。
でも、彼女はこの投稿をきっかけで自 殺した」
……この投稿が、………この動画が、原因。
せんせが提示した投稿を少し見て私は俯いた。
「それが原因？」
「あぁ、本人から聞いたから間違いない。
そこで今日はこの動画を投稿した人に名乗り出てもらいたい」
「この中にいるんですか？」
「嗚呼。
はい！やり逃げXさん手あーげーて！！」
「挙げるわけねぇだろ」
甲斐がそう言った瞬間ハッと現実に引き戻される。
…今はこの問題に、向き合わないと。
……やっぱ、せんせは全部知ってるんだね。
「そうかぁ〜。じゃあ夜の8時まで待つか、それまでに名乗り出てくれれば今日死人は出ない」
「Let's think . 」
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stm - この小説大好きです！更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2019年3月11日 18時) (
レス) id: 3c3aa41225 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - このドラマ大好きなのであと大好きな涼太君が出てるので最高ですオチ涼太君がいいです (2019年2月14日 14時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
sanapen - 面白いです！！！これからも更新待ってます！！！！！ (2019年2月6日 19時) (レス) id: 6d2d50bb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栗本ちゃん 。 | 作成日時：2019年1月31日 22時
