【3年A組】はい、論破。 (ページ1)

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いつもと変わらない朝。
いつもと変わらない道を歩く。

すると、前方から女生徒の声が聞こえてきて。

「 HR遅刻すんなよ～！」

我が担任の周りに崩れたダンボールが散らかってるのを見て、クラスメイトがまた担任にちょっかい出したんだなと理解する。

はぁ … とため息をついて担任を手伝おうとすると、他の誰かが駆け寄る。

「 ……… 大丈夫ですか？」

それはうちのクラスの学級委員長で。
嗚呼、噂の奴隷ちゃんねと1人で納得する。
…… まぁ、とかいう私も手伝おうとしてたけど。

しかし、担任に断られた委員長は控えめに下がって教室へと向かった。

『ぶっきーおっはよ～！』

私はそんな彼に近寄り笑顔で挨拶をする。
すると、担任は此方を見て吃驚した表情をした。

きっといつの間にか後ろにいた私に驚いてるんじゃないかなって。
でもいつもの表情に戻って

「嗚呼、真弓か。お早う。
今日も元気だな」

そうかなぁ～？まぁ、また後でね～！
なんて明るく返して私も教室へと向かった。

教室に入れば、クラスメイト達に声掛けられる。

「まゆげお早う！」

『あっ、うさみんお早う～』

「まゆげ、今日もいい眉毛してんね」

『こみあい有難～！』

馬鹿にされているのは分かっている。
それでも気にしてないかのようにみんなに挨拶しながら、朝恒例の彼の場所へ行く。

『瀬尾っちおっは～！』

「 … うお、誰かと思ったらAかよ。
朝から疲れんなそのテンション」

「元気が私の取り柄だよ～！」

「はいはいそうだったな」

ちょっと、幼馴染に冷たいんじゃなぁい？
なんて巫山戯ると冷たい目が返ってくる。
… うん、安定の瀬尾っちだわ … 。

「 …… 今日も邪魔そうだな、眼鏡」

『 …… 人はね、眼鏡だけでも変われるんだよ。
知ってた？ …… 雄大』

あたしがにこりと笑えば、引き攣った笑みをぎこち無く返される。

相変わらず、瀬尾っちは面白い。

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