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蓋を開ければカレーの良い香りがした。引っ越すまで作った料理といえば、カップラーメンとか、冷凍食品とか、料理と言えるかどうか微妙な線引きのものばかりだった。だから、こうしてカレーや、別の日には野菜炒めなど、作れるのは大した成長だ。
大皿を二枚出して、盛り付ける。本当によかった、余分に作っておいて。明日の自分の夕食、何処かでお惣菜を買って帰ることにした。
男の子だから、たくさん食べるかな、と気持ち多く盛り付ける。カレーは辛いのが得意でない私の為にと甘より中辛。この前、カルマくんは辛いのも好きだと言っていたから、何かの足しになればとラー油を持っていく。
「お、美味しそう。」
「ありがと。甘めだから、これで調節してね。」
「了解。」
頂きます、と手を合わせて向かい合って食卓につく。一口食べると、カルマくんは優しい顔になった。それに、ドキリとする。
「どう、かな？」
「美味しい。A、いい奥さんになるよ。」
「そんなことないよ…普通だって。」
これが天然たらしというものなのか。学級委員の磯貝くんもかなりの天然たらしだとは思うけど、カルマくんもそうだと思う。
「そ、そういえばさ、鍵、大丈夫なの？」
「鍵…？あぁ、まあ大丈夫かな。親が出掛けた今日に限って忘れたのは痛かったけど。」
「カルマくんの親御さんって、日本に戻ってきたんだっけ。」
「ん。」
カルマくんの御両親は株を扱っている、と聞いたことがある。一気に株で稼いで、そのお金で東南アジアを中心に旅行を楽しんでいるらしく、あまり家に帰ってこないらしい。
「今日は株主会社のパーティ？みたいなやつだってさ。帰ってくんのが２人とも夜回るから。タクシーで帰ってくるらしいけど。」
「それは…この天気の中だと相当無理があるね。」
「だね。いくら学校で鍛えたからって、試験前はつらいし。ホント、ありがとね。」
「…ぅん。」
これが、天然たらしの威力なのか。磯貝くんも大概の天然たらしだけど、カルマくんの背後から溢れるフラッシュのようなオーラが眩しくて、咄嗟に目を伏せた。
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りなぷ(プロフ) - サヤさん» ありがとうございます(* ﾟωﾟ)そう言ってもらえると心強いです…！受験も頑張ります(b･ω･)bこれからも宜しくお願いします！ (2018年4月7日 22時) (
レス) id: dcaaae020b (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 続編おめでとう御座います！！3日前に、続編を見付けはしたのですが、46話を見てからと言う勝手な欲が勝って終いました>< りなぷさん ストーリーの進行がスムーズで羨ましいです…!!受験勉強、(大変だと思いますが)りなぷさんのペースで頑張って下さい！ (2018年4月6日 1時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：皐月の紫陽花 | 作成日時：2018年4月3日 18時
