05 ページ6
九州にいったのは、お父さんの仕事の都合というのは、嘘では、ない。
引越し先は九州の田舎のおじいちゃんの家。
隣の家まで徒歩十分、周りは田んぼだらけという環境で育ったが、私は外で遊ぶことはなかった。
引きこもりというわけでない。
私は、殺し屋になるべく朝晩訓練していたから、遊ぶ時間がなかっただけだ。
私のお父さん、そしておじいちゃんは殺し屋だ。
代々受け継がれているようで、お父さんが殺し屋として現役を飾っていた十年、おじいちゃんが1から10まで教えてくれた。
ナイフの使い方、銃の扱い方、心理術、トラップ、会話術、殺し屋としてなくてはいけないもの。
不思議と抵抗はなかったのは、きっと血が繋がっているから思考も似ていたのだろう。
幼い頃は戸惑いも多く、叱られることも多かったが、今では半人前だが殺し屋として仕事をこなすようになった。
それは主にお父さんの付き添いで、自らの手でトドメを指したことはない、けど。
殺したのと同じだ。
初めて仕事をした時、泣いたりはしなかった。
ただ、自分は穢だと、悪魔だと悟った。
…だから、カルマくんと付き合うとか、考えられないのだ。
小悪魔みたいな、とは言うけど、あんなに無邪気な笑顔に泥を塗ることは出来ない。
…けど、笑っているくらいは、少しくらいいいよね?
77人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「赤羽業」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りなぷ(プロフ) - サヤさん» ありがとうございます!とても光栄です(泣)これからもよろしくお願いします! (2018年1月1日 23時) (レス) id: dcaaae020b (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - この作品スッごく面白いです!ログインしてたら、絶対お気に入り登録するって位!幼少期に貰った物とかその他諸々 とてもこう…アイディア?が素敵だと思います!のんびりゆっくり、作者様のペースで更新頑張って下さい! (2018年1月1日 23時) (レス) id: fb5777db69 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りなぷ | 作成日時:2017年12月30日 19時