おかしな死神 ページ46
｢ゾム見えない｣
私は、夜ご飯を頬張りながら死んだ目でゾムに冷たく言い放つ。
｢Aお前相変わらず少食やな〜もっと食わなあかんで｣
｢テレビが見えないってば｣
｢俺は、テレビよりAのこと見てたいねん｣
｢ご飯が食べづらくてしょうがない…｣
｢えーっ俺なんにもしてないのに〜｣
｢見られてるだけで食べづらいの！｣
｢A冷たいな〜｣
そうは、言うけど死神に付きまとわれてウェットな対応が出来るやつがいたら逆に教えて欲しいくらいだ。
コイツは、人間の心なんか持っちゃいない。
心では、なにも感じてないくせに悲しそうな顔して演技を始めるもんだから腹が立つのよ。
出会ったその夜は、当然質問攻めにした。
教えてくれるか分からなかったけど、駄目元で私死ぬの？って聞けば死ぬでってあっさり返してきて驚いた。続け様にいつ？って聞けばそれも8日後の朝ってハッキリ返ってきた。
Q.どこで？
A.道路で
Q.事故？
A.事故やな
みたいなやり取りが続いて、私は、何を聞いてるんだという気持ちになって途中で質問をやめた。
終始感じていたゾムに対する違和感、会話の内容が内容なだけに顔色ひとつ変えずに言ってくるこの妙な違和感は、つまり彼の人間味の無さだったわけだ。
とは言えど、実感も無いし半信半疑には、変わりない。
だってハイそうですかじゃあ今から終活始めますね！なんて誰が出来るかって話。
そう、希望を捨てちゃいけない。
もくもくとご飯を食べながら、なんとなくゾムに死ぬ気がしないと伝えるとケラケラと笑われた。
｢まぁ、せやろな！｣
｢なんかムカツク…｣
私は、無言でスマホを取り出した。
『死神 消す 方法』
検索！！！
｢あぁっ酷い！｣
｢酷いのは、どっちよ｣
｢いやAよ、勘違いしてる！俺のせいじゃない。運命や。俺は、ただの魂の案内人や｣
｢ふーん？運命ねぇ…。あ、いいこと思いついた。あのさゾム｣
｢ん？｣
｢嫌いな上司いるんだけどさ、殺れる？｣
｢ﾌｯ話聞いてた？てかストレートにお前…。そんな理由で人は、殺せませーん｣
｢ﾁｯ…｣
｢舌打ちすな！｣
…なんて、色々と思うところは、あるもののなんやかんや馴染んでしまったゾムとの会話。
思わずふふっと笑ってしまうこともしばしば…。
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あいまいアイン(プロフ) - 久々に読み返しにきました！何度見てもニヤニヤが止まりません... (4月9日 11時) (
レス) id: cc2cd4c541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - チェリーさん» (ゆ、遺言…だと！？) ありがとうございます！嬉しくて溶けます…！あとお返事遅れて申し訳ない…！！(土下座) (2020年8月30日 18時) (レス) id: 65cc5437ad (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - 最高でした(遺言) 可愛さで語彙力溶けましたわ… (2020年3月4日 11時) (レス) id: 8ac09bc0e3 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - mo4さん» う、うれしい…！！ (2019年9月22日 20時) (レス) id: 62bd964a7d (このIDを非表示/違反報告)
mo4 - か、かわいいかよ… (2019年9月21日 19時) (レス) id: c8f50611df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこ丸 | 作成日時：2019年5月2日 12時
