赤いアネモネ ページ36
※現パロ
今日は、デートしてくれるって言ったのに…。
いつも、仕事がーとか飲み会がーとか言って、そうやってはぐらかして相手にしてくれない。
でも本当は、わざとやってるんだってこと私は、知ってる。
前に酔っ払ったゾムが私に向かってお子様は、相手にしないって言ったことがあって、それを今でもはっきり覚えてる。
あんなに好き好きってアピールを繰り返した本人の前でそれを言いますかと！
無神経にも程があるだろうと！
憤りを感じて私が不機嫌になったのは、言うまでもない。
でも後から考えればそれがゾムの本心で、気もない相手に態々気遣う必要も無いわけで、本当に私は、ゾムにとって子供で、恋愛対象外なんだと痛感させられた。
歳の差ったって、たったの4つしか変わらない。
ただ、ゾムと出会って好きになったとき私は、まだ学生で彼は、社会人だったことから『お子様扱い』が始まってしまって、今もずっとそのまま。
今じゃもうお酒も飲める歳だ。いい加減大人として見て欲しいし、試しに付き合ってくれたっていいじゃないか！
…いや、試しに一度って台詞は、前に言ったことがあるんだった。自分のこと安売りすんなって断られたけど。
安売りなんかじゃないのに、ゾムだから言ったのに、どうしてこんなに伝わらないんだろう…。
そんな感じで時刻は、22時過ぎ。
寒空の下、待ち合わせ場所のベンチでスマホと睨めっこ状態が続いている。
画面には、素っ気ない『残業で行けなくなった』の文字。
このままここに居ても、ゾムは、迎えになんか来ないだろう。それでも動けないのは、やっぱりどこか期待しているからで。
｢はぁ…｣
白いため息が夜の闇に消えていく。
すると、近くに車が止まり中から出てきた人がこちらに向かってくる。
｢Aちゃん！｣
｢鬱先生！｣
｢もーいつまでもこんなところにおったらあかんで、ほら送るから帰ろ｣
｢でも、｣
｢でもやない、いったい何時間ここにいたんや？｣
｢3時間くらい…？｣
｢3時間！？そんなん寒さで凍えて死んでまうやろ｣
｢まだあと2時間は、いけるね！｣
｢アホ抜かすな、はよ車乗り｣
｢はーい…｣
助手席に乗って、シートベルトをつける。
鬱先生が煙草吸ってもええか？と聞くので頷けば、すまんなと言いながら少しだけ窓を開け、煙草に火をつけて車を走らせた。
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あいまいアイン(プロフ) - 久々に読み返しにきました！何度見てもニヤニヤが止まりません... (4月9日 11時) (
レス) id: cc2cd4c541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - チェリーさん» (ゆ、遺言…だと！？) ありがとうございます！嬉しくて溶けます…！あとお返事遅れて申し訳ない…！！(土下座) (2020年8月30日 18時) (レス) id: 65cc5437ad (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - 最高でした(遺言) 可愛さで語彙力溶けましたわ… (2020年3月4日 11時) (レス) id: 8ac09bc0e3 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - mo4さん» う、うれしい…！！ (2019年9月22日 20時) (レス) id: 62bd964a7d (このIDを非表示/違反報告)
mo4 - か、かわいいかよ… (2019年9月21日 19時) (レス) id: c8f50611df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこ丸 | 作成日時：2019年5月2日 12時
