【祝完結】そして彼に惹かれていった【再始動番外編】

惹かれた＿9【ユンギ】 ページ9

作曲がしたい

その夢は今かなっている

それどころかarmyをはじめとしたみんなに愛されており、現状満足するはずだった

してたはずだった

ゼルヒョンと作曲がしたい

いつしか願望に名前が入ってきた

一緒にしたいと思った

出会って、作曲してることを思い出して、改めてあの人が書いたのだと自覚しながら曲を聴いた

すごく綺麗だと思った

作っている本人が綺麗だからそれも綺麗なのだろうけれど、本人抜きでも綺麗だと思う

というか本人と知り合う前から綺麗だと思ってた

音程、リズム、歌詞

込められた意味すら全て綺麗

なんでこんな綺麗な曲が作れるのだろう

疑問に思うと同時に、この綺麗さを融合させたい

この要素(綺麗さ)を俺の作ったものに足してみたい

そう思ったんだ

作曲につまって悩んでた時、机に突っ伏しながらそんなことを考えていた

なぜなら、今使っている曲は綺麗さを重視しているから

あの人なら綺麗なものができるのではと思ったから


「ユンギ」


誰かに頭を撫でられた

ぽんぽんとしてから前髪の部分を流れに沿って、本当に優しく

なんか気持ちよくて、されるがままになっていた

らしくないな、なんて思う

いつもならやめろと振り払っているだろうに

よっぽど疲れたのか、なんてすこし笑ってしまう

それにしても誰だろう

うちのメンバーはあんな綺麗な声してない

綺麗といえば先ほどまで頭の中に浮かんでいたあの人しか


「え」


振り向くとそこにはゼルヒョンがいた

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