やがて最悪が訪れる ページ7
⚠グロテスクな表現あります。閲覧注意
私達は今いる場所を把握すべく事前に渡されたロボロさんお手製の地図を見る。似たような部屋が並んでいるため正確な位置は掴めなかったが大体の場所は把握した。
「…こんなに早く見つかるとは、な」
「監視カメラですかね…？」
「それは大先生がハッキングする言うとったからよっぽどのガバが出ない限り大丈夫なはずや」
「監視カメラの異常に気付いたとかは？」
「ないな。あんなんやけど相当優秀なハッカーやから。向こうのモニターには正常な映像が流れとるはずやで」
「なるほど…なら、異能…ですかね？」
「あり得るな」
どこか苛立っているショッピさんを見て異常事態であることを理解する。
「…コネシマさんがまずは侵入先の人の服を奪えって言ってました」
ポツリ、と小さく吐いた言葉にショッピさんが反応する。
「こんな時にもあの人は…」
「どうかされたんですか？」
「いや、採用や。」
そしてショッピさんは倒れた施設の人間の衣を剥ぐ。脱がせた男達は持ってきていたロープで縛り近くにあったロッカーに押し込んだ。人の生暖かさを感じる制服に鳥肌が立つが隣にいるショッピさんは顔色一つ変えていない。
「行きましょうか。なるべく顔は見せないよう」
「はい！」
「銃は、いつでも撃てるように」
「…はい」
「A」
「なんですか？」
「そんな緊張せんでええっすよ。さっさと情報抜き取って定時で帰りましょ」
不器用な隊長からの優しい言葉に私は少し気持ちが軽くなる。
「はい…！ショッピさんも私が着いてるから安心してくださいね」
「ちゃんと銃が扱えるようになってからそう言うこと言ってくれます？」
満足気な顔をしたショッピさんにより空気は柔らかくなった。そして彼は走り出す。私もそれに合わせて付いていく。
私達が走り抜けたその先には莫大な広さの擦り抜けガラス、そしてその向こうにはたくさんの人の姿があった。
「なに…、ここ？」
思わずガラスへと近づく。私の目の前に広がった光景…それはたくさんの人々が機会や施設の人間により苦しめられている様子だった。
みんなかろうじて肌を隠せる布を身につけて、足や腕は縛り付けられている。彼らはそれぞれ目や口、四肢に機械を取り付けられており、人によっては四肢が取れてしまっている人もいた。ボトリ、と何かが落ちる音がひどく生々しい。その場にいる全員がもがき苦しむ。悲鳴と血が飛び交うその光景に私は今度こそ嘔吐した。
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鳩山(プロフ) - えみさん» コメントありがとうございます。懸命に生きる2人と彼らの話を素敵と言っていただき本当に光栄です…！最後までご愛読ありがとうございました！ (2021年2月20日 16時) (
レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
えみ - rbr推しですがshaちゃんとくっついて欲しいと思ってしまう程の作者様の文才に引き込まれました…！とても素敵な話でした！ (2021年2月19日 17時) (レス) id: 1597543406 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - ブンブンさん» ブンブンさん！以前もコメントして下さいましたよね？本当ありがとうございます…！良かったら番外編でもよろしくお願いします…！最高に嬉しい言葉を本当にありがとうございました！ (2019年11月11日 0時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
ブンブン(プロフ) - 完結おめでとうございます！貴方の作品に出会えて本当に良かったです！ (2019年11月10日 23時) (レス) id: 4a511d68cf (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - kogarashi343gooさん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいお言葉ばかりで私からも感謝させてください！すごく励みになります…！今後は番外編然り、別作品然り、更新頑張っていくつもりですので今後ともよろしくお願い致します！ (2019年11月10日 22時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
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