初任務 ページ3
「これ聞いて分かると思うんやけどな、トンつく隊の10名が基地内で殺されとったんや。チーノが発見者。全て監視カメラの死角でやられとった。」
「トントンさんすみません…俺が夜番で気付いた時には…」
「仕方ない。あいつらの供養は後でするぞ。それよりグルさんどうするんや？もちろんやるんやろ。」
「どうやらまた戦争が始まるらしい。」
人が死んでいるのに喉を鳴らして笑う総統に狂ってると思う。周りを見れば皆高揚してるのが見て取れる。戦争は彼らにとっては身近でも私にとっては程遠い存在であり温度差を感じない訳がない。
「オレらの仲間を殺したんや。それにAも傷つけた奴やから加減はなしや」
「トンつく隊の元隊員ね、それは裏切りだね。」
「ひとらん火がついたんか？俺も頑張って情報集めてくるな〜」
「眠気なんか吹っ飛んだわ！！」
「うるさいっすよ先輩」
「目覚めの悪い出来事ですね。私にも手伝えることがありましたら何でもしますよ」
「じゃあエミさん今回は情報伝達部隊にヘルプで来てや」
「なあ、グルッペン…沢山殺してええん？」
「もちろんだ。さあ、諸君…戦争を始めよう」
グルッペンの言葉にみんなが怒号をあげる。そしてグルッペンは私と何人かに視線を向けた。意味ありげな笑みに不審に思いすぐさま目を逸らす。
「ショッピ、チーノ、A。お前達には任務を与える」
完全に遅かった。指名されたショッピさんもチーノをまさか自分が選ばれるとは思わなかったのだろう。表情に驚きが出ていた。
「ショッピ。お前が小隊の隊長だ。これを受けとれ」
「俺っすか？」
「ああ。新人二人を頼んだぞ」
ショッピさんに紙の束を渡した総統。それにより我々軍の幹部になって初めての緊急会議は幕を下ろした。ショッピさんに声をかけられ会議室に三人だけ残る。
「俺達の今回の任務は情報収集っす」
「俺が選ばれたっことは潜入か？」
「当たりっすね。二人が幹部になって初めての戦争なのでまずは肩慣らしって感じやな。」
「あの〜…すみません。私、戦えないんですけど…？」
二人の視線が私に刺さりその目は今まで何してたんだと言っている。でも仕方ないではないか。総統により私は幹部になってから一度も前線には出ずしんぺい神さんやトントンさんの手伝いをしていたのだ。最早軍人ではなく文官と呼んでほしい。
「ちなみに俺は隊長するの初めてなんで」
「そして俺も戦闘苦手なんで」
真顔のまま言い切った二人に私は不安しか出てこなかった。
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鳩山(プロフ) - えみさん» コメントありがとうございます。懸命に生きる2人と彼らの話を素敵と言っていただき本当に光栄です…！最後までご愛読ありがとうございました！ (2021年2月20日 16時) (
レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
えみ - rbr推しですがshaちゃんとくっついて欲しいと思ってしまう程の作者様の文才に引き込まれました…！とても素敵な話でした！ (2021年2月19日 17時) (レス) id: 1597543406 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - ブンブンさん» ブンブンさん！以前もコメントして下さいましたよね？本当ありがとうございます…！良かったら番外編でもよろしくお願いします…！最高に嬉しい言葉を本当にありがとうございました！ (2019年11月11日 0時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
ブンブン(プロフ) - 完結おめでとうございます！貴方の作品に出会えて本当に良かったです！ (2019年11月10日 23時) (レス) id: 4a511d68cf (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - kogarashi343gooさん» コメントありがとうございます！本当に嬉しいお言葉ばかりで私からも感謝させてください！すごく励みになります…！今後は番外編然り、別作品然り、更新頑張っていくつもりですので今後ともよろしくお願い致します！ (2019年11月10日 22時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
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