理想 ページ42
「ほんまに何の話やねん。コネシマ、冗談も過ぎるとおもんないぞ」
ロボロは半笑いのままコネシマに対して文句を言う。
「ロボロ。お前の目的は何なんや…」
「ねえ、だから待ってよ…！なんでロボロが私を殺す必要があるの！？それに、今は、シャオロンを救うことを第一に…っ」
「A。そんなに混乱してどないしたん？朝とは別人やんけ」
「だから説明しなさいよコネシマ…っ！」
「うっさいわ。こっちはロボロに聞いとるんや。はよお前の目的を言えや」
「なあ、A。何で俺の質問を無視するん？」
三人とも互いに質問を投げかけて会話が進まない。それに痺れを切らしたのは、意外にもロボロであった。
「いつでも、完璧な自分はどこにいったん？」
彼の様子の変化を私とコネシマは感じとる。
「俺は、心底お前に憧れとるんやで」
そう言って何かに酔っているように羨望の眼差しを私へ向けるロボロ。意味が分からず私は眉間に皺が寄る。
「なるほど…そう言うことか。」
「…どういう、こと…」
「A。さっきの質問に答えるとな、シャオロンの死はぶっちゃけ読めん。言わば、確定された死やな」
「確定された、死…？」
「あいつの死因の特定はできん。でもな問題はそのあと。お前はロボロに明確な意志を持って殺されとるってことや」
「だから、なんで…」
「シャオロンが死んで腑抜けたお前を、許せんかったんやろ？」
「は、？」
どういうことだ？
頭の理解が追いつかない。
ロボロの顔から笑みが消えた。
「Aが、腑抜ける？んなワケないやろ。」
空気が変わる。
「Aは軍で唯一の女幹部で、身体は小さいのに俺らにも引けをとらんぐらい強くて、瞳には力があって心には芯がある。」
突然の称賛に私は混乱する。褒められてはいるが彼の口調は早口で、否定をさせないように鬼気迫っていたからだ。
「俺、初めてやねんで。俺の理想のヒトに出逢ったのは」
ロボロは、気づけば私の目の前にいた。
「朝から何かおかしいな、と思って盛っておいて正解やったな」
私とコネシマはその場から崩れ落ちる。
「…チッ…！さすがに、このパターンは読めんわ…っ」
「…なんで、からだが…痺れて、る？」
「タイミングよく遅効性の毒が効いて良かったわ〜！別に大丈夫やで。俺、コネシマやシャオロンを殺す気なんてないし。俺はAが理想のAでいてくれさえしてくればええんやから」
彼のその声は、また私を絶望に落とすのだ。
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白いろきつね。(プロフ) - 今更ながらに読ませていただきました すごい心を持っていかれるお話で涙腺が崩壊しながらも読ませて貰いました ループで心が壊れていく夢主さんを見ていて感情移入しちゃって、本当に心を揺さぶられる最高の作品でした。主様書いて下さり本当にありがとうございました! (2021年8月11日 0時) (
レス) id: 02f1a6e36f (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 菜乃さん» コメントありがとうございます…！死に戻りは私の性癖でして、設定好きと言われて喜んでます。この作品はお気に入りの一つなのでコメント頂けて幸せです。こちらこそありがたいお言葉をたくさんありがとうございました。またどこかでお会いできることを願っております (2020年6月27日 19時) (レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - ・ちょこみんとさん» コメントありがとうございます…！流した涙がもったいないですよ（そっとハンカチを差し出す）本当に素敵なお言葉をありがとうのざいます！ちょこみんとさんからの言葉で今後も文字書きとしてやっていこうと思います。ありがとうございました…！ (2020年6月27日 18時) (レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
菜乃(プロフ) - 今更ながら一気に読ませていただきました…！めちゃくちゃ号泣しました…！このお話設定やストーリーも鳩山さんの文字の書き方も全部が好きで勢いでコメントしてしまいました…。素敵な作品をありがとうございました！！ (2020年6月27日 15時) (レス) id: a5b7bd47a4 (このIDを非表示/違反報告)
・ちょこみんと - 全話一気に読まさせて頂きました！涙がボッロボロに出ました…感動します…鳩山さんの作品が大好きです！これからも頑張って下さい！ (2020年6月27日 15時) (レス) id: 87dd4c4135 (このIDを非表示/違反報告)
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