質問です ページ15
私の作戦はシャオロンから離れないという至極単純なものであった。訓練終了間際となりコネシマやシャオロン達の乱闘が始まる。訓練場では常に第二機動部隊副隊長の動きを監視していた私はシャオロンを応援していた副隊長へ声をかけた。
「少し、いい？」
私は副隊長の肩を叩く。彼は私に敬礼するとそのまま抵抗せずに私の後ろをついてきた。辺りに誰もいないエリアまで移動する。まさかここまで連れてこられるとは思ってはいなかったのだろう。副隊長は不思議そうに周りを気にしている。
「どのような要件か聞いてもいいでしょうか」
「うん。そうだね。焦ったいのは嫌いだから単刀直入に聞くよ。…シャオロンを暗殺しようとしている理由を教えてくれる？」
目の前の青年は私の言葉を理解できなかったのか首を傾げている。白々しい奴だ。
「そんな、根拠なんてどこにもないでしょう。言いがかりはよしてください」
「…女の勘は当たるのよ」
私は男に向かって毒針を投げる。青年はそれを簡単に避けた。
「まだ惚けるつもりなんだ？」
「…確信でもあるんですか」
「もちろん」
「…なるほど。シャオロン隊長の死因は、大好きなAさんの武器による毒殺がいいと思ってたんですが…。それも無理そうですね」
「！」
青年は私に対して斬りかかってきた。私は咄嗟に鉄扇でそれを防ぐ。
キィン。
金属の触れ合った甲高い音が辺りに鳴り響く。
ジリジリと力に押されて私の位置が狭まる。
青年はにやりと笑うと横から私の腹部を蹴り上げた。
「っ…！」
──負けるか！
横に倒れ込み受け身をとる。
シャオロンを殺した暗殺者。絶対に逃すわけにはいかなかった。痛みでむしろ戦意が加速する。
刹那の状況判断。武器を振るうにも距離がない。できれば鉄扇で切りつけたい、が鉄扇は私が倒れてしまったことから手から離れて地面に転がっていってしまった。ならば、私の手は一つだ。
女である私が男とタイマンで殴り合ったとして勝てる術はない。しかし今はそんなことを言ってられなかった。
懐まで入り込み右手を使い渾身の力で殴る。
「さよなら」
顔をガードした男に対して死角から毒針を投げる。
「…いっ…」
男の首に刺さった。
じくり、
それは段々と男の自由を奪っていく。
「これだけじゃ死なないよ」
「……！」
私を捉えて殴りかかった男が地面に膝をつく。
私はそんな男の目の前で膝を折ると笑って質問した。
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白いろきつね。(プロフ) - 今更ながらに読ませていただきました すごい心を持っていかれるお話で涙腺が崩壊しながらも読ませて貰いました ループで心が壊れていく夢主さんを見ていて感情移入しちゃって、本当に心を揺さぶられる最高の作品でした。主様書いて下さり本当にありがとうございました! (2021年8月11日 0時) (
レス) id: 02f1a6e36f (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 菜乃さん» コメントありがとうございます…！死に戻りは私の性癖でして、設定好きと言われて喜んでます。この作品はお気に入りの一つなのでコメント頂けて幸せです。こちらこそありがたいお言葉をたくさんありがとうございました。またどこかでお会いできることを願っております (2020年6月27日 19時) (レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - ・ちょこみんとさん» コメントありがとうございます…！流した涙がもったいないですよ（そっとハンカチを差し出す）本当に素敵なお言葉をありがとうのざいます！ちょこみんとさんからの言葉で今後も文字書きとしてやっていこうと思います。ありがとうございました…！ (2020年6月27日 18時) (レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
菜乃(プロフ) - 今更ながら一気に読ませていただきました…！めちゃくちゃ号泣しました…！このお話設定やストーリーも鳩山さんの文字の書き方も全部が好きで勢いでコメントしてしまいました…。素敵な作品をありがとうございました！！ (2020年6月27日 15時) (レス) id: a5b7bd47a4 (このIDを非表示/違反報告)
・ちょこみんと - 全話一気に読まさせて頂きました！涙がボッロボロに出ました…感動します…鳩山さんの作品が大好きです！これからも頑張って下さい！ (2020年6月27日 15時) (レス) id: 87dd4c4135 (このIDを非表示/違反報告)
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