日本男児と大和撫子？ ページ6
「せっかく頑張って隊長の好みに合わせようと思ったのに…全然うまくいかないから…っ」
ひとらんの背に腕を回して、胸に顔を預ける彼女に少なからずひとらんは可愛いなと思った。
頭は金髪…顔は化粧より派手で目立っていたが、今思い返せば彼女は付け爪など一切つけておらず軍人として整えられていたし、可愛ものが好きと私物はデコレーションするが軍のものは大事に使用していた。
ひとらんを隊長として立て、その後ろをついてきていたし、料理は美味い。笑顔は…まあ、可愛い。
しまいには、軍人として誇り崇さを持っており心が強い女性だ。
これって…大和撫子では？
ひとらんの頭がそれに気付くと目の前の彼女が可愛いくて仕方がなくなってきた。
「A」
「なんですかぁ…」
力なく体を震わせる彼女に、くすりと笑顔が溢れる。Aもひとらんが笑っていることに気づいたのだろう。オニキスが上を見上げた。
「…何、笑ってるですかぁ…」
「いやあ、Aが可愛いなって思って。全部俺のためにしてくれてたんでしょ？」
「………」
「無言は肯定だからね。」
彼女はおずおずとひとらんから手を離して距離を取る。スゥと息を吸い込んで、瞳を潤わせたまま「たいちょーのことが好き」と言った。
ひとらんはおいでと手を広げる。
Aの頭には疑問マークが浮かんでいて、中々来ないので今度はひとらんから彼女を抱きしめた。
「いいよ。付き合おっか。Aは俺の好きなタイプにぴったりだし。好きだよ。」
そして耳元でそう囁く。
え？えっ？と戸惑ったように声を出す彼女。いつも振り回されていたひとらんが仕返しとばかりにキスをした。
ぽかん、……彼女の表情を表現するのならこれが一番合っていた。
ケラケラと笑うひとらんと茹で蛸のように赤くなるA。
後々にこの二人は我々軍の日本男児と大和撫子として戦で猛威を奮い、我国で有名なおしどり夫婦となるのであった。
社畜な元彼と遭遇した件について（現代パロ）→←日本男児と大和撫子？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 275人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鳩山(プロフ) - 114514さん» コメントありがとうございます…！（そっとハンカチを差し出す）難民さんに刺さるお話があれば幸いです！ (2020年7月3日 19時) (
レス) id: 9ca89ee33d (このIDを非表示/違反報告)
114514 - ぐはっ（吐血） (2020年7月1日 21時) (レス) id: 3a17ec7a5b (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 琥珀さん» 琥珀さんコメントありがとうございます…！難民として完結できたことを誇りに思います！今後とも活動は続けていきますのでよろしくお願い致します…！ (2020年4月7日 17時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - htrnさんの素敵なお話ありがとうございました……！ (2020年4月7日 7時) (レス) id: 742aa07519 (このIDを非表示/違反報告)
鳩山(プロフ) - 外ピさん» コメントありがとうございます！htrnは私の最推しでして、自給自足のためにこの作品を作りました。その言葉に私は咽び泣くほど嬉しいです…！ありがとうございました！もう終わりに近づいてはおりますが、今後ともよろしくお願いします！ (2020年3月29日 21時) (レス) id: 55161d9c8c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
