【d!】アキレアの祝福を【企画】 (ページ15)

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恋せよ軍人ページ15

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「いつもどんな本を読んでいるのですか」
『いつもは軍の物語や恋愛系など在り来りな話を読んでいますね』

なんて言うとふむふむと頭を振りながら理解をしている。なんで聞いてきたのだろうか。

本を書いているのだから読者の意見を聞いて新作でも書くのだろうか。

「やっぱり、そういう系統を女性の方は読むのでしょうか」
『そうですね。』

そんなことも知らずにそんなことを書いたのかと発言を聞いて思ってしまった。いや、こんなにもいい人なのだから女の一人や二人とは付き合いなんてあるだろう。

そんの恋愛談書いたのだと思っていたのだけども違うのか。

「Aさんはどんな恋愛がしたいですか」
『いや、軍人なので恋愛は出来ると思っていません。きっと戦争に出ればいつかは命が儚く散る時だってあるから。恋人を待たせるのは嫌ですし』
「なるほど。だけども付き合いたいとかそう言うのはないのですか。聞くの失礼かもしれませんか。」

大切な人を作ればきっとその重みに苦しめられると思うから付き合いたいその人がいてもきっと無理なのだろう。

『無いといえば嘘ですけど。もし、軍を辞めたら好きな人が出来たら付き合いたいなと思っている。』
「そうなんですね。その候補に入ってもいいですかね」
『あっーいいですよ』

ん、今なんて言った。なんて聞こえたんだ。自分の脳で振り返ろう。うん。
その候補に入ってもいいと言ったのか。

「本当に良いのですか？Aさん」
『えっ、あっ。はい。』

なんでそんなことを言っているのだろう

「ちょっと予定を思い出したのでこれで」

机に乗ってる本を大量に持って図書館を出ていくエーミールの背中を眺めている。
今、何を思っていればいいのか。何を思っていればいいのか。この気持ちをなんて言うのだろうか。

『えっ、えっ。なになに。あの人、なんて言ったの。』

彼のあの一言が脳から出ていくことは無かった。
なんで、こんなにも心を動かされるのだろうか。私はどんな気持ちで彼と接していけばいいのだろうか。

『ほんま、なんや。こんな気持ちなんて初めてやから』

この本にも似たような台詞あったような気がするな。そんときに私の頭には

恋せよ乙女

そう言葉が浮かんでいた。

いや、今なら恋せよ乙女ではなく

恋せよ軍人

だな。なんでそう思ってしまう

『なんであんなことを言ったのだろう』

私の心はバクバクと言っている。

これが恋と言うのだろうか。