【d!】アキレアの祝福を【企画】 (ページ20)

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Salvaci snp (カフネ) ページ20

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軍医である限り命と向き合うことは当たり前である。
儚く散った花弁は戻ることは無い。
赤く散ったその花たちはどこにも行く宛ても無く地に墜ちる。

そんなことをひたすら眺めるだけなのが軍医なのかもしれない。

「はい。珈琲...今日もお疲れ」
『ありがとうございます。しんぺい神軍医殿』
「ペ神でいいよ。今日も怪我人多かったな」

隣に座って珈琲を飲みながらゆっくりと話しかけてくる。この軍の中でも最高峰と言われるような腕の立つ医師でありこの軍の幹部である。

戦場に出て行くことは見たことないがしんぺい神はずっとこの軍で医者として働いている。それは資料に書かれていたしその命を何度も救っている。

戦場の救済主と言えるのだろうか。

だけどもこの戦場において命と言うものなんのだろうか。儚く散るだけなのだろうけどもこんな地で散るものなのだろう。

「そろそろ、仕事に戻るよで。」
『あっ、はい』

医療道具をまとめていつでも怪我人が来ても良いように準備をする。こんな準備なんてしたくは無いけどもだってこんな準備して此処にあるを器具を使って傷を癒した所でまた、戦場に出てしまう。

そう考えてしまうと心の奥底で何かが崩れる音がする。

戦況を見ていても有利に進んでいるが勝てるのかわからない。戦争とはいつ何時何が起こるかわからない。

『今回の戦争は勝てるのでしょうか』
「今は圧倒的だけども」

言葉濁すぺ神。

その理由は後に知ることになる。

『だけども…なんですか』
「いや、嫌な予感がするだけや。」

ぺ神は顎のちょび髭を触りながら考えている。

『嫌な予感ですか』
「俺の嫌な予感はよく当たるんだよね。」

あははなんて言って苦笑いをする。彼はいつも顔に布を着けているから表情が読みにくいけども今回は何故か表情が読めてしまう。

『そうなんですか。』
「まぁ、俺たち医療班は怪我人が来るまでは待機してないといけないからね。」
『本当悲しい現場ですよね。』
「まぁ、確かに。だけどもここは救命ができる所だよ」

なんて言って席を立つ。

私も珈琲を一気に飲み頬を叩き気合を入れる。