【d!】アキレアの祝福を【企画】 (ページ2)

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a bolt out of the blue ページ2

軍服の上からでもわかる華奢な体で自分よりも倍以上ある男を薙ぎ倒して行くその姿を横目で見ては敵ながらに感心していた俺は、自分の目の前にいる相手の始末をつけるとすぐさま相手の長であるAの元へ走る。

キーン…！

気配に気付いた彼女は瞬時にこちらを振り向き俺の振りかざした剣を自身のそれで食い止め俺は後方に弾かれる。

「はぇ～やるやん、あんた」

『……貴方も気配を消すのが上手いのね』

「でもそんなんじゃ俺には勝たれへん、で！」

『……ｯ！』

もう一度振りかざした剣の刃先はスレスレで避けたAの頬を掠めた。
横一文字に出来た切創からツーっと鮮血が流れる。痛みからかAは顔を歪ませる。

それを見た俺は今までにない快感を覚える。

もっとその顔が見たい。その血を浴びたい、俺がこいつを殺したい。
さっき感じたのよりももっと快感を感じたいと脳が信号を送る。

そして勢いよく斬り込んでくるAを避けるもその刃先は俺の頬を掠める。

ジンジンと痛む頬を触りニヤリと笑って見せると彼女は少し怯えた顔で俺を見る。
軍人もこうなればただの女だ。ああ、なんて愛おしい。

「いいねぇ…！その表情(かお)…！楽しませてくれよなぁ…！」

『くっ…！』

「チッ…やるやん」

傷ついた腕を咄嗟に抑えるA。キッと睨みを利かせて来るが俺には逆効果やで。

むしろ唆る。

地面を強く蹴り剣を振るう。
Aはそれを避けながらもうまく攻撃を仕掛けて来るが損傷した腕のせいか隙だらけ。そんな生温い攻撃は俺に当たるはずもない。

「……好きやで」

『……どういうつもり？』

「そのまんまの意味やんか。お前が好きや」

『…っ！あんたとは初めて会うんだけど？』

攻防を繰り広げながら会話を交わすが少しずつ追い詰められた彼女の体には傷が無数に付いている。
動き回り体力が消耗したのと出血の影響で動きが鈍ってきたように見える。

片膝をついて座り込むAにとどめを刺すため一気に剣を振り下ろした。

「愛してるで」

最後の力を振り絞り自身の剣で俺の剣を食い止められるがそれを払い退け俺はとどめを刺す。