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月曜日。
昨日あんなに腫れていた瞼は、なんとか元に戻って、私は普通に登校することができた。
「橋本ちゃん、今日の放課後、予定ある?」
いつもクラスで一緒にいる友人に話しかけられる。
「ないけど、なんで?」
部活が忙しく、普段の休み時間以外の昼休み、放課後は一緒にいられない子(※24話参照)だったので、放課後の予定を聞かれてびっくりする。
「今日、珍しく部活が休みだから、せっかくなら一緒に遊びたいなって」
「そうなんだ。いいよ」
思えばこの子と出かけるというか、ちゃんと遊ぶのは初めてかもしれない。これから先、あるのかもわからないし、私は快く了承した。
放課後。
2人でマジバーガーにておやつを食べた後、本屋へ向かった。すると、そこで彼女がある雑誌の表紙を見て、ある人の名前を読んだ。
「あ、黄瀬くんだ」
「黄瀬くん?」
聞き覚えのある名前に食いつく。
「うん。知ってる?モデルの黄瀬涼太くん。ほらこの表紙の子」
そう言って彼女がその雑誌を指差して、私に黄瀬くん見せてくる。やっぱり、先週のお祭りで会った男の子だった。
「この前会ったけど……モデルやってるのは知らなかった」
カッコいいとは思ってたけど、まさかこういう活動までしているとは思わなかったため、ちょっとびっくりする。
「え、ほんとに?!どんな感じだった?」
「うーん、話しやすかったよ。優しかったし」
「へーいいなー。そこまでガチなファンじゃないんだけど、同い年だし、ちょっと気になってたんだよね」
「そっか。普通の男の子だったよ」
どちらかというと、私たちのクラスの緑間くんの方が変だとおもう。
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ゆう(プロフ) - めちゃくちゃ大好きな作品です…、嫌い者同士がいつの間にかお互いを意識し出すという私の性癖にぶっ刺さりの作品でした…。終わってしまったのが悲しいぐらい作者さんの緑間が大好きでした。素敵な作品をありがとうございました (11月9日 8時) (レス) id: da835a1297 (このIDを非表示/違反報告)
いちご大福(プロフ) - 緑間よ、早よ告れ。そして鈍感にも程があるぞ。 (2022年6月11日 15時) (レス) @page35 id: a070048203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷよぷよぷよん♪ | 作成日時:2022年5月25日 11時