【黒子のバスケ】占い嫌いと占い信者【緑間真太郎】 (ページ27)

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「いただきます」

朝食をとっていると、梨花がテレビをつけた。今日から期末テストということで、バスケ部の朝練はしばらく休みらしい。テストがあるにも関わらず、梨花はおは朝占いを楽しんでいた。

『第7位は蟹座のあなた！人助けをすると吉！ラッキーアイテムはファンタジー小説！』

「緑間くん、7位かー。微妙だね、お姉ちゃん」

「……」

「え！無視？！」

(そんなの気にしていられるか…)

私は梨花をわざとシカトして朝食に集中する。というか、早めに学校に行ってテスト勉強したいし。

『第11位は魚座のあなた！思わぬトラブルに巻き込まれるかも？！ラッキーアイテムは腕時計！』

「お、今日楽だ！やったー」

用意するのが楽チンなラッキーアイテムに、梨花は喜んでいた。一方の私は、毎日装着する腕時計なのに、今更つけているか、つけていないかで、大きく運命が変わることはないだろう、と呆れていた。

「あれ……？」

教室へ入り、テストの座席(名簿順の席)に座るとあることに気づく。いつも手首にある、腕時計がなかった。きっと忘れてきたのだろう。

(まあ、テストの時間くらい、教室の時計でわかるか)

毎日装着しているものがない不安はあったが、なくて困るほどではない。気持ちを切り替えて、私は間近に迫った数Iのテストに備え、問題集を開いた。

「テストお疲れさん。明日も頑張れよー。じゃ、さよならー」

特に何の問題もなく、テスト1日目が終了した。担任が挨拶すると、クラスメート達はさっさと帰宅していった。その波に逆らうように、教室に入ってきた者たちがいた。

「おつかれー！」

「よっ、真ちゃん」

梨花と高尾くんだった。明日もテストだというのに、顔がとても明るかった。なんなんだこの余裕のやつらは。

「おつかれ、梨花、高尾くん」

「なんなのだよ、2人して教室に入ってきて。俺は帰るぞ」

私は声をかけるが、緑間くんは早く帰りたいのか、2人を冷たくあしらった。

「えー待ってよ！」

梨花は、そんな緑間くんの腕を両手で掴み、引き留める。

「離すのだよ！」

「やだぁー！緑間くんも一緒に図書館行こうよ！」

「俺は家で勉強するのだよ！」

「えー真ちゃん、つれないなぁー」

梨花が誘うも、断る緑間くん。そして、悲しむフリをする高尾くん。

(どうでもいいけど、私は勉強したいから他所でやってくれないかな)

なんて思っていると、私にも話が振られた。