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「休み時間に俺んとこにも来てさ。さっきも宮地先輩のとこに直接時間作れないか頼みに行ってくれたんだぜ」
「そうだったんだ……」
彼の意外な行動に驚き、少しだけ嫌悪感が和らいだ。
「そ。だから、いま真ちゃんに貸し1だよ、Aちゃん」
「うーわ、最悪じゃんそれ」
「っはは！ほんとにAちゃんは真ちゃんのこと嫌いだな！」
最後に高尾くんは再び大笑いしたのだった。
教室に戻って、私はお弁当を食べるのを再開する。先ほどまでと違うのは、左隣に緑間くんがいること。若干気まずかったため、一応お礼を言おうと話しかけた。
「緑間くん」
「なんなのだよ」
「……高尾くんから聞いた。その……ありがとう」
私は前を向きながらそう言って、すぐに卵焼きを頬張った。
「別に、例には及ばないのだよ。俺はただ
ーーー人事を尽くしただけなのだよ」
(は？)
訳の分からない返しをされたが、嫌いな人間とこれ以上話す必要もないと思い、それ以上は何も言わないことにした。
家に帰ってきてから、私はいつも通り自室で余暇を過ごしていた。
「ただいまー！」
今朝の宮地先輩からの謝罪により、元気を取り戻したのか、昨日とは比べ物にならないほどの高いテンションで妹が帰ってきた。
「おかえりなさい、梨花」
母もいつものように梨花に声をかけたようだった。なんてことを、考えていると、先日と同じように私の部屋のドアがいきなり大きな音を立てて開いた。
「お姉ちゃん、ただいま！」
「おかえり」
鼻歌を歌いながら部屋に入ってくる梨花は、なんだかとっても楽しそうだった。
「なんかいつもよりテンション高いね」
「わかる！？いやー今日はいい日だったなーって！」
「そうなの？」
「うん！やっぱり、おは朝占いが一位だったからかなぁー。結果も当たってたし！」
「あ、そう」
真剣に話を聞こうとしていたが、おは朝占いの一言でその気が失せてしまった。
「えー！そんなあからさまに嫌がらないでよ〜」
急に冷たくなった私に、妹は泣きつくふりをしたのだった。
しばらくして梨花が出て行き、再び静寂が訪れた自室で、私は頭の中で朝の占いを思い出した。
『今日のおは朝占い！第１位は魚座のアナタ！思わぬ人が助けてくれるかも？ラッキーアイテムは眼鏡！』
「……まさか、ね」
占いを少し信じてしまいそうになったが、ただの偶然だと冷静になり、それ以上占いことは気にしないようにしたのだった。
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作者名：ぷよぷよぷよん♪ | 作成日時：2022年4月22日 14時
