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「最悪だ……1番見られたくない相手に、泣いてるところ見られた……」

私は保健室のベッドの布団にうずくまり、先程の失態を嘆いていた。

(もうHR終わったくらいかな)

件(くだん)からはまだそれほど時間は経っておらず、1時間目の始業のチャイムは、まだ鳴っていない。

(なんか、変な感じ……)

こんな理由で授業をサボろうと思ったことは、一度もなかった。むしろ、何がなんでも休まないという鋼の意志で授業に臨んでいた。それが、学校で涙を流した(しかも嫌いな人の前)だけでこの有様である。

(今なら、まだ……)

1限に間に合うかもしれない。少しだけマシになった情緒で、自分を奮い立たせ、教室へ戻ろうと、ベッドを出ようと動き出す。するといきなり、ベッドを囲むカーテンが開いた。しかも、思わぬ人物がそこにいた。

「緑間くん、なんで……」

私は思わず固まってしまった。自分をうまく取り繕える自信がないからだ。そのため、黙って彼の顔を見つめながら、彼が話し出すのを待った。すると、彼はこれでもかと眉間にシワを寄せ、こう切った。

「本当にお前とは、つくづく気が合わないのだよ」

「え?なにいきなり」

唐突過ぎて、彼が嫌いな人物であるということを一瞬忘れかける。

「お前の好きな食べ物は」

「な、納豆」

「なぜだ。理由は」

「えっと、栄養価が高いし、独特なにおいにそそられるから……?」

訳のわからないまま、緑間くんの質問に答えると、これまた訳のわからないことが返ってきた。

「俺の嫌いな食べ物は、納豆なのだよ」

「は?」

「理由は、においが臭いからなのだよ」

「はあ」

緑間くんの質問はまだ続いた。

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設定タグ:黒子のバスケ , キセキの世代 , 緑間真太郎   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:ぷよぷよぷよん♪ | 作成日時:2022年4月22日 14時

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