すれ違い ページ3
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「なんでお前、ユース合宿来ないんだよ」
「……別に行かなくても良くない？」
「は？ こんな機会滅多にない事だろ！」
私達の返事を聞き終わり、武田先生が戻って行った後、飛雄が眉間に皺を寄せながら私に詰め寄っていた。心底理解しかねる、といった表情で私を見下ろす飛雄。飛雄からしたらユースの誘いを断るというのは天地がひっくり返っても有り得ない事なのだろう。……確かに普通なら断ったりはしないのかもね。
「いやだってさ、まずおかしいじゃん？」
「何がだ」
「私今マネージャーなんだよ？ 試合に出る以前に、まず女バレにだって所属してない。そんな奴がいきなりユース合宿なんて行ったら目の敵にされちゃうよ」
「それがなんだってんだよ。周りの奴ら全員実力で黙らせちまえば良いだけの話だろ！？」
「そういう脳筋思考やめてよ！ 私にだって私の事情があるの！」
「ユースを蹴ってまで固執するような事情なのかッ！」
「そうだけど！？ もう飛雄には関係ないじゃん！」
いくら私が説明してもひたすら「理解できない」「勿体ない」という感情を全面に押し出して食い下がってくる飛雄。段々と私まで苛立ちを隠せなくなり、言い合いがヒートアップしていく。最後はもう怒鳴りつけているようなものだった。それは飛雄の方も同じで。
止めに入るタイミングが測れずにいた澤村さん達だったが、頭に血が上った飛雄が私の胸倉を掴もうとしたのを見て「お前ら落ち着け！」と、止めに入ってきた。
視界の端で真っ青な顔でこちらを見つめる仁花ちゃんと、今にもこちらに寄ってきそうな潔子さんが映り、そこで私はようやく頭が冷えた。
でも飛雄は違う。先輩達が止めに入ってきても相変わらず私に対して「何でだよ！」と怒鳴ってきた。
冷静になった頭で考える。……確かに飛雄は分からず屋だ。でもそれは分かっていたことだったじゃんか。バレー馬鹿の飛雄の前でバレーに意欲的では無い姿を見せるのは些か軽率だった。
とりあえず謝ろうと思って「と、飛雄…」と口を開いた時、飛雄が今日1番の大声でこう叫んだ。
「お前は本当にバレー好きなのかよ！？」
「……！」
いい加減にしろ！と澤村さんに拳骨を頭に食らい、ようやく大人しくなった飛雄。散々ボロクソにいってしまった事の自覚が湧いたのか気まずそうに私から視線を逸らす。何を今更。
飛雄のどこか核心を突くその一言は、その日はずっと私の頭の中から離れず、胸の奥を抉られたような不快さが残った。
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ナノハナ - めっちゃ面白いです！私はこの話の続き、いつまでも待ってます！ (2月18日 21時) (
レス) @page41 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 文才が天才ですめちゃくちゃ好きです、、お時間ある時にまた更新お願いします！そしてもっとモテモテの荒井ちゃん見たいし欲を言えば全員との落ちなんかも見れたら嬉しいです笑更新楽しみにしてます！ (7月17日 16時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
Wing(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました。続き楽しみにしてます! (2022年8月25日 16時) (レス) @page41 id: 8c6a1b2baa (このIDを非表示/違反報告)
( ･´ｰ･｀)どやｗ - こんな文才ほしいっ(ﾉД`)ｼｸｼｸ あ、とっても面白かったです！！（汗） 好かれる可愛さ！たしかにかわいいっニコニコしているっ＝天使 変な方程式ｗｗ 返信不要です (2022年7月2日 14時) (レス) @page41 id: 4e2cb1d965 (このIDを非表示/違反報告)
あくもん(プロフ) - うわぁぁぁぁぁ！！！！更新されてる！今回も素晴らしい話でした！これからも更新頑張ってください！いつまでも気長に待ってます！お身体には気をつけてくださいね！ (2022年5月15日 10時) (レス) @page40 id: cfb31e7c1d (このIDを非表示/違反報告)
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