ＶＳ白鳥沢�� ページ18
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「……こりゃあしてやられたな」
今までベンチから試合の様子を見守っていた鷲匠が、Aの突拍子も無い作戦によって試合の流れが急変したのを見て、悔しそうに、でもどこか嬉しそうな声音でそう呟いた。
コートの中ではAが黄金川に代わってセッター役としてトスを上げている。ただし、レシーバーは普段ならセッター位置に上げられるはずのボールをアタックラインよりも前の方に上げていた。少しでもAが、踏み切りよりもトスを上げる事に集中できるように。
ただでさえレシーブしにくい白鳥沢の攻撃をAの欲しい位置にボールを上げるのはとても困難な事だったが、女子であるAが誰よりも難しいことをしようとしている姿に、1年組は密かに闘志を燃やしていた。それはもう意地と言っても良いだろう。
お陰様で、彼らの試合でのレシーブ率はこの試合が一番良かったそうだ。
「っ、ごめんちょっと短い！」
「じゅう、ぶん……！」
Aが体制を乱しながら上げたトスは、僅かに短かった。
ーーだが自分に上がったトスを決めるのはスパイカーの役目。
Aからのトスを受けた国見は、自身の右手を動かして僅かに短いトスに攻撃を合わせた。
ブロックに来ていた天童がそのスパイクに触れるが、ボールは天童の腕を弾いてブロックアウトになる。「チッ…」と苛立った表情で舌打ちをした天童に国見が驚いて肩をビクつかせた。
白鳥沢も強者が揃う全国で何度も戦ってきたような猛者が集まるようなチーム。想像していなかった作戦だったが、何度も繰り返しやられればある程度の耐性はつく。
Aが黄金川の代わりにセッター役をしているのならAをファーストタッチにすれば良い。
とても単純だが、この積み重ねが試合の勝敗を分けることに繋がるのだ。
事実、ファーストタッチがAになればトスを上げるのは黄金川。その形に持っていけさえすれば後は天童がドシャットを決める。それで白鳥沢の勝ちーーーーと、素直に行けばそうなったはずだ。
1年組も白鳥沢がそのような攻撃をしてくる事は察していた。だからファーストタッチがAになったら、スパイクを打つスパイカーの周りに他の選手達がブロックフォローに先回りする。こちらも単純なことだが、これがまた良かった。
上げさえすればAがトスを上げてくれる。
Aは何がなんでもボールに食らいつく人だと、彼らは思い知らされたから。
だからそれを信じて何度でもAにボールを上げるのだ。
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ナノハナ - めっちゃ面白いです！私はこの話の続き、いつまでも待ってます！ (2月18日 21時) (
レス) @page41 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 文才が天才ですめちゃくちゃ好きです、、お時間ある時にまた更新お願いします！そしてもっとモテモテの荒井ちゃん見たいし欲を言えば全員との落ちなんかも見れたら嬉しいです笑更新楽しみにしてます！ (7月17日 16時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
Wing(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました。続き楽しみにしてます! (2022年8月25日 16時) (レス) @page41 id: 8c6a1b2baa (このIDを非表示/違反報告)
( ･´ｰ･｀)どやｗ - こんな文才ほしいっ(ﾉД`)ｼｸｼｸ あ、とっても面白かったです！！（汗） 好かれる可愛さ！たしかにかわいいっニコニコしているっ＝天使 変な方程式ｗｗ 返信不要です (2022年7月2日 14時) (レス) @page41 id: 4e2cb1d965 (このIDを非表示/違反報告)
あくもん(プロフ) - うわぁぁぁぁぁ！！！！更新されてる！今回も素晴らしい話でした！これからも更新頑張ってください！いつまでも気長に待ってます！お身体には気をつけてくださいね！ (2022年5月15日 10時) (レス) @page40 id: cfb31e7c1d (このIDを非表示/違反報告)
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