ＶＳ白鳥沢 ページ13
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「金田一！」
黄金川君の真上に上がったボール。彼はレフトにいる勇太郎に向けてトスを上げた。
……集中しなきゃ。よく見て、最後までボールに反応しろ……！
勇太郎がスパイクの助走に入り、高い打点からスパイクを打った。
「ヒャッハー！」
「ゲッ……！」
バシンっとネットの向こうから伸びてきた2本の腕。白鳥沢のゲスブロッカーの天童さんがしたり顔で金田一のスパイクを1枚ブロックで叩き落とした。
「(……いける、)」
ーートンッ
ボールが床に落ちる寸前、僅か数センチの空間に滑り込ませた手。ボールは手の甲に当たり、跳ね上がる。「カバー！」と叫ぶと、すかさずそのボールのカバーに入ってきたのは英。更に上げられたボールを工がセッターである瀬見さんに向かって返球した。
「戻れ戻れ！」
勇太郎の掛け声に反応するように私達は白鳥沢から来るであろう攻撃に備えて急いで体制を整える。
白鳥沢はファーストタッチが瀬見さんになったが、さすが白鳥沢というだけの事もあり、セッターではないポジションの人が上げたトスはとても丁寧で、そして綺麗だった。
「牛島！」
予想はしていたが、トスが上げられた先で助走に入っている牛島さんの姿を捉えた瞬間、足が竦むような感覚に陥る。
きっと牛島さんは私に向けてスパイクを打ってくるだろう。あの人は負けず嫌いだから。
前衛の勇太郎、黄金川君、ツッキーが牛島さんに3枚ブロックで張り付く。コートの中にいる6人の中で最も高い組み合わせの壁。
ドオッと、何でそんな音が鳴るんだよとツッコミを入れたくなるようなスパイクの音。ーー刹那、空中にいる牛島さんと視線が合ったような気がした。
「っ、ワンチ！」
予想通り、私の方に向けて打たれたスパイク。しかし、ツッキーはそれを読んでいたのか私側のコースを閉じ、ワンタッチをとる。
このまま落ちればボールの落下点になるであろうコートの後ろ側に先回りして、「チャンスボール！」と言ってボールをセッターに返す。
そのとき、ゾクリと悪寒が背筋に走った。
……視線だ。自分に向けられる嫌な視線。観察、と言えば生易しいもので、これはもっと私の技術を盗もうとするような、貪欲な視線。
こんな視線を向けてくる人物はここにはたった1人しかいない。
「(翔陽……)」
その人物は、食い入るように私や、コートに立つ選手達を見ていた。……得体が知れない。
ツッキーが上手くブロックを交わして点を決めたが、私はとにかく居心地が悪かった。
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ナノハナ - めっちゃ面白いです！私はこの話の続き、いつまでも待ってます！ (2月18日 21時) (
レス) @page41 id: 137f80559f (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 文才が天才ですめちゃくちゃ好きです、、お時間ある時にまた更新お願いします！そしてもっとモテモテの荒井ちゃん見たいし欲を言えば全員との落ちなんかも見れたら嬉しいです笑更新楽しみにしてます！ (7月17日 16時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
Wing(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました。続き楽しみにしてます! (2022年8月25日 16時) (レス) @page41 id: 8c6a1b2baa (このIDを非表示/違反報告)
( ･´ｰ･｀)どやｗ - こんな文才ほしいっ(ﾉД`)ｼｸｼｸ あ、とっても面白かったです！！（汗） 好かれる可愛さ！たしかにかわいいっニコニコしているっ＝天使 変な方程式ｗｗ 返信不要です (2022年7月2日 14時) (レス) @page41 id: 4e2cb1d965 (このIDを非表示/違反報告)
あくもん(プロフ) - うわぁぁぁぁぁ！！！！更新されてる！今回も素晴らしい話でした！これからも更新頑張ってください！いつまでも気長に待ってます！お身体には気をつけてくださいね！ (2022年5月15日 10時) (レス) @page40 id: cfb31e7c1d (このIDを非表示/違反報告)
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