生きる伝説、烏野に来た。

敗北者たちよ、 ページ41

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試合のあとは、ちゃんとしたご飯を食べる。私もよく監督に言われたこと。動いた後は胃が受け付けないんです〜！と言う私に、監督はよく「食べなきゃ強くなれないぞ」と言った。当時は何をご飯ごときで、と思っていたけど今ならよく分かる気がする。

翔陽達がご飯を食べながらボロボロと涙を流す中、私は一切涙は出なかった。それはきっと及川さんが言っていたこと全てが真実であることの証明。私がこのチームに本気になれていなかった、ということだ。
……あぁ、悔しい。試合に負けたこともそうだし、心のどこかで及川さんを軽視していたのに、その及川さんに自分の心を暴かれたことがとても悔しい。

「待ってるから」
ーーはいはい、そうですか。じゃあ次こそまた這い上がって、必ずアンタを地に這いつくばらせてやる……！

私の中で、とても大切な何かが動き出すような気がした。









青城戦で敗北して以降、翔陽と飛雄の様子が変だった。落ち込んでいるということは分かっていたけど、少し心配。きっとそれぞれで思うことがあるのだろう。
そう思っていた矢先に1、2年の中で出た疑問。3年生は春高まで残るのか。
……そっか、そうだ。3年生達にだって高校を出てから道があるわけで、その道を選択するためにインハイで引退する者も多い。勝手に3年生は春高まで残る前提でいたけど、澤村さん達どう判断するんだろう……。

できればまだ一緒にバレーをしたい、なぁ。
ようやく自分も何かが変われそうな気がしている今だからこそ、このメンバーで全国に行きたい。3年生……全員残ってくれないかな。


それぞれが色々と悩むことの多い数日間だった。



だけど、


「行くぞ、春高!!!」

またこうして残ると決めてくれた3年生の為にも、


「「オーッス!!」」

コートに立っていたい自分達の為にも、


「次こそ……勝つぞ!」

必ずこのメンバーで、全国の舞台に行ってみせる……！




今を負けた敗北者達よ次は一体、何者に成る?




それを決めるのは私達だ

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