生きる伝説、烏野に来た。

初上陸 ページ1

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「宮城初上陸！！ レッツゴー烏野！」


本当に、宮城に来てしまった。

バレーで推薦が来ていた幾つかの強豪校も全て投げて、結局私が入学したのは宮城県にある烏野高校。ここは昔男バレが強かったっけ聞いたけど今はそうでも無いらしいし、女バレに至ってはそういう昔は〜みたいな話すら聞いたことがない。だから都合が良かった。

皆にバレたらきっと怒られるよな〜。ギリギリまで強豪校に行くって嘘ついちゃってたしなぁ。
皆、というのは中学時代のバレー仲間。それとユースで知り合った人達に、……監督。監督は誰よりも私に期待してくれていた人だからそんな監督にも嘘をついてバレーボールから離れるのは少し胸が痛む。

いやね、バレーボールが嫌いになったわけじゃないのよ。うん。ただね、少し離れたくなったっていうか。なんといいますか。
“生きる伝説”なんて厨二病みたいな二つ名まで付けられちゃってさー。周りからその名前を呼ばれる度に恥ずかしすぎてしんどいッ！

……まあ、なんていうか、バレーボールに熱中しすぎたから今度は別の角度からバレーを見てみたいというか。つまりはそんなかんじ。いつか、いつか戻るから！ …………たぶん。


数日後に控えてある入学式が待ち遠しい。友達たっっくさん作りたいんだよねー！
部活とかはどうしようかな。やっぱりバレーボールが好きだからバレー部には行きたいけどプレーするのはしばらくやめたい。勿論、体が鈍るから自主練とかはしなきゃだけど。
つまりはさ！！ 男バレのマネージャーやればいいってことだよね！
そうと決まれば入学したらすぐにでも見学に行かなきゃだ！



別にマネージャーをやるからといって烏野のチームに期待していた訳じゃなかった。ただバレーボールに関われればどんな弱小のチームでも良い、と。
それがまさかこの烏野高校に入学したことによって、これが一生忘れられない三年間になるだなんて、私は到底思ってもいなかったのだ。

これは私と彼らの最高のバレー人生のお話。

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