CHAPTER ８ー７ ページ45
＿＿この間対面した時とは、明らかに何かが違う花垣さん。これは私の単なる勘でしかないが、今の花垣さんは14歳の花垣武道ではなく、26歳の花垣武道だと思った。でなければ、“12年ヘタレた心”という言葉の説明がつかない。それに今あそこに立っているのが14歳の彼のままだったら、あんな覚悟の決まった目はしていないだろう。
……つまり、12年後の世界からタイムリープしてきた花垣さんがやってきた、という訳だ。
私の予想だと、未来の花垣さんがタイムリープしてくるのはもっと先の日だと思っていたのに。これじゃあ、今まで私が考えていた仮説が一気に崩れてしまう。
色々と腑に落ちない部分はあった。だけど今は未来を変える為に動ける人員が私以外にもう1人増えたことがどうしようもなく頼もしく、気づけば私は、“花垣さんを助ける”という目的をすっかり忘れた状態で、彼の元に走り出していた。
「花垣さん……！」
「えっAちゃん！？」
不良の群れを掻き分けて前に出れば自然と周りの人達の視線も私に集まる。花垣さんは急に現れた私に酷く驚いた表情を浮かべた。私は彼に駆け寄ろうとするが、それを邪魔してきたのは他でもない“キヨマサ君”。私と花垣さんの間に割り込むと、私の体を頭のてっぺんから爪先まで舐めるように見る。その視線に気持ち悪さを感じるが、表情に出ないように努める。
「なァんで女がここにいるのか分かんねえが……まあ、お前はとりあえず後だ。先にこの気色悪ぃ男を殺さねえとなァ！！」
鋭い眼光で花垣さんを睨み付けたキヨマサ君は、外野の不良達にバットを持ってこいと要求し始める。が、それに応える者はいない。今のキヨマサ君の興奮具合から、バットを渡せば本当に花垣さんを殺してしまうと思っている人達が大半だったからだ。自分の要求に応えようとしない周りに苛立ちを隠せないキヨマサ君が、腰巾着さん達に向かって怒鳴り散らす。……もう既に、周りは完全に引いてしまっていた。
その隙に花垣さんの元に駆け寄る。彼のマヌケな顔を見ていたら、自然と笑みがこぼれていた。花垣さんはそんな私を見て不思議そうに首を傾げる。
「本当に……26歳の花垣さんなんですよね……？」
「えﾞ！？な、ななな、なんでそれを……ハッ！もしかしてキミも……？」
一緒にタイムリープしてきた筈なのに、どうしてそんな初めて知ったみたいな態度をとるのか分からなかったが、花垣さんの言葉に私は大きく頷いた。
「私は＿＿＿＿」
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しらす(｡∀゜)(プロフ) - えっっっぐい程面白いです！！！てか最初の赤音さんの救出で既にどハマりしました！！！好きです！！！大好きです！！！多分これから1週間位ずっと読んで読んで読みまくると思います！！！えマジで神作すぎて！！！大好きです！！応援してます！！！！ (2021年8月26日 16時) (
レス) id: 0ada0a2373 (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き(プロフ) - まさん» 初めまして！！タイトルに関してはかなり悩んだのでそう言って貰えて光栄です！！！これからも応援よろしくお願いします！ (2021年8月21日 11時) (レス) id: fe7138416d (このIDを非表示/違反報告)
ま(プロフ) - 初めまして！コメント失礼します！秀逸なタイトル回収にゾクゾクした勢いでコメント書かせてもらっています！続きが楽しみです。応援しています。 (2021年8月16日 19時) (レス) id: 462628ff0d (このIDを非表示/違反報告)
納豆巻き(プロフ) - アンズさん» そのように言って頂けるなんて光栄です！！！(；ω；) (2021年7月31日 16時) (レス) id: fe7138416d (このIDを非表示/違反報告)
アンズ(プロフ) - 夢文化が廃れてくなかでこんな神作に出会えるとは…… (2021年7月31日 8時) (レス) id: af5bfd0de9 (このIDを非表示/違反報告)
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