6+∞でHiHi Jets Ⅶ (ページ16)

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｢っひゃー！疲れた！｣

優｢A、普通に上手くなってね？｣

｢思ったよりも滑れてびっくりした。｣

あれから数時間。
ひたすら滑り続けた6人は辺りが暗くなり始めたことを理由にゲレンデを後にした。

シーズンも終盤で、人が少なかったこともあり上級コースばかり楽しんでいた彼らは人も少なく素から楽しめた様子が伺える。

レンタルボードを返却し、再び藍染の運転する車に乗り込もうとするメンバーたち。
藍染が車の鍵をポケットから取り出すとそれを橋本がひょいっと取り上げた。

｢え？涼？｣

涼｢俺1回運転してみたかったんだよね、アルファード。｣

｢…え？｣

涼｢運転者限定なしでしょ、あの車。｣

｢なんで知ってんの？｣

涼｢Aちゃんが教えてくれなかったので夏向くんに聞きました。｣

｢かな……｣

｢行きの運転ありがとね、宿まで俺が運転するよ。｣とスマートに運転席へと乗り込む橋本。

橋本が夏向、と呼んだ相手は藍染の弟である。
運転を代われないかと思った橋本は行きの車の時点で藍染に保険のことを聞くも教えてくれなかったため弟へ聞いたようだ。

藍染は少しだけ申し訳ない気持ちを表情に出すが、自分が逆の立場だとしても同じことをするだろうと察し諦めて助手席へと乗り込んだ。

優｢え！もっさん運転？｣

瑞｢え、保険は？｣

涼｢運転者限定なしらしいから短い距離ではあるけどここからは橋本車になります。｣

猪｢いやー、うちのグループいいね。免許所有者安心できるわ～。｣

作｢ガリさんも早く取ってよ。｣

猪｢はぁ？！お前も取れよ。｣

作｢え、最年少は取らなくてもいいんじゃないの？｣

猪｢それなら俺も最年少だわ！｣

作｢いつもは俺の方が10日年上っていうくせに…｣

無免許コンビが最後列で騒ぐ中、ほらほらシートベルトして～。出発するよ～とパーキングからドライブにシフトチェンジする。

藍染同様、運転が上手いと定評のある橋本。

HiHi Jets内の免許所有者は全員ペーパードライバーではないため誰が運転しても安心できるということは大前提である。

車内では一度コンビニでお菓子などを調達しようという流れになり、ゲレンデや宿泊施設が密集する地域を離れる。

少し車を走らせれば見えてくるコンビニ。
全員が貴重品だけを所持してコンビニへ向かうとひとつのかごに遠慮なく全員が必要なものを詰める。

ある程度かごがいっぱいになると端により全員が輪になった。