. ページ26
_
『……けど、それは俺らが原因だったかもしれないんだ。』
青｢どういうこと？｣
『去年の夏の配信ライブの時。女の子っぽい衣装を着ることを認めたのは俺らだ。』
『ただ、その時に感じてなきゃいけなかったのかもしれない。HiHi Jetsとして活動するAちゃんと個人仕事で女性を求められるようになるAちゃん。』
『それによって、いずれHiHi JetsとしてのAちゃんにも女性を求められることもあるかもと考えることも出来たんだ……。』
『俺らのせいで苦しませた。』
そうだ、この間MVの打ち合わせの時。
はしもっちゃんが俺らに言った思ってたよりも早かったの言葉。
きっとこの事だったんだろう。
はしもっちゃんは俺が思うよりもずっと前から想定してた。
きっと、こういうことが起きると分かっていたかのように。
全員黙り込み、俺らの席だけ重たい空気が流れた。
そんな時だった。
湧｢あぁ、そうかもな。｣
湧くんが口を開いた。
颯｢ちょ、湧…｣
湧｢黙れ、颯太。｣
湧｢Aは誰よりも頑張ってんだよ。頑張ることを頑張ってんだ。俺と颯太の前ではいい姉貴で同期、後輩の前ではいい先輩。それはなろうとしてなってるわけじゃねぇ。Aは考えなくても人のために動くやつなんだよ。｣
湧｢誰よりも俺たちを、仲間を、HiHiを想ってる。｣
湧｢だから心底ムカつくし、羨ましいよ。Aが弱さを見せる作間たちが。｣
湧｢俺と颯太はAと同期だけど、きっとこの先一生同じグループにはなれない。だから辛いことも楽しいことも全て共有できるお前らが羨ましくて堪んねぇ。｣
湧くんは涙を堪えながら、そう言った。
そんな湧くんの肩に手を置きながら今度は内村くんが話し始める。
颯｢俺らの前ではさ、絶対に泣かないんだ。｣
颯｢悔しくて泣く、なんてこと絶対にしない。弱音は吐かない。それが俺らに見せる藍染Aなんだ。｣
颯｢言い合うことは出来ても俺らだとじゃれあいのような少しの喧嘩になっちゃう。｣
颯｢けど、作ちゃんは違うんじゃない？｣
内村くんは俺の顔を見て笑った。
颯｢同じグループの一員同士、なんだから。｣
同じグループの一員。
俺がAちゃんと同期になれないように同期のふたりは同じグループにはなれない。
その言葉が意味すること、きっとそれは……
『ごめん、用事…思い出した。』
青｢うん、またね。作ちゃん。｣
俺は3人に見届けられながら店を後にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 115人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HiHiJets」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くれいじー。(プロフ) - ｶﾘﾝさん» コメントありがとうございます。そしていつもご覧頂いているようで本当にありがとうございます。少し書き直しをしていたため、パスワードを公開しておりませんでした。作品紹介ページの最後にパスワードのヒントを記載しております。そちらからよろしくお願い致します。 (2021年3月3日 23時) (
レス) id: 417b7086e1 (このIDを非表示/違反報告)
ｶﾘﾝ - あの、ずっとこちらの作品を愛読させている者なのまた、パスワードをかけないことは難しいのでしょうか？本当に大好きな作品なので続編を早く見たいです。お手数をおかけいたしますがご対応よろしくお願いいたします。長文失礼しました。 (2021年3月3日 23時) (レス) id: 7ac2aae209 (このIDを非表示/違反報告)
ｶﾘﾝ - あの、ずっとこちらの作品を愛読させている者なのですが、パスワードは本当に作間君の呼び方と夢主の誕生日なのでしょうか？開かないため続編を読むことが出来ません。なのでパスワードを変えたのであればそちらを教えて頂きたく思っています。 (2021年3月3日 22時) (レス) id: 7ac2aae209 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くれいじー。 | 作成日時：2021年1月15日 2時
