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｢涼…。｣
涼｢やっぱりここだった。｣
振り向いた先にいたのは涼だった。
涼｢昔からここにいたよね、何かあると。｣
私の隣に腰かける涼はふんわりと微笑んだ。
涼｢それ、辞めたんじゃなかったっけ？｣
涼は私が持つ煙草を見てそう言った。
｢…そのつもり、だったけどね。｣
涼｢こういう時ぐらい頼ってもいいとは思うけどね。｣
｢それよりも気付いてたんだ？｣
涼｢俺はなんでも知ってるよ。｣
｢…さすが、エスパーハシ。｣
涼｢懐かしいね、それ。｣
携帯灰皿に吸殻を入れてボーッと天を仰ぐ。
空はどんよりとした雲空で、まるで私の今の心境を表してるかのようだ。
涼｢俺さ。｣
｢ん？｣
涼｢普段からAちゃんには助けられてるよ。｣
｢どうしたの？急に｣
涼｢もちろん、瑞稀や優斗。ガリさんもさくちゃんも。｣
｢うん。｣
涼｢その分俺らも守らなきゃって思ってるけどそれは女の子だからじゃない。｣
涼｢大事なメンバーだからだよ。｣
｢涼…？｣
涼｢杉本さんに逆らえないのは俺らも同じ。特に俺と瑞稀はそういう世界をみんなより見てきた。｣
｢うん。｣
涼｢優斗も頭ではわかってるはずだから。｣
｢……うん。｣
涼｢けど、俺も納得はいかない。思ったよりも早くてどうしたらいいか分からないけど絶対、あの人に分からせてやろう。｣
｢涼…、ありがとう。｣
涼｢そもそも欠陥って何！って話だよね。ただ、俺らのパフォーマンスを否定されたわけじゃないからさ。俺らのパフォーマンスには藍染Aのダンスが必要だよ。｣
涼はそろそろ行こうか、と立ち上がり私に手を差し伸べた。
それを掴んで立ち上がって煙草をポケットへしまい、ブレスケアのタブレットを口へ入れる。
｢涼、もう少しこれにも涼にも頼っていいかな？｣
涼｢もちろん。大歓迎だよ。…あ、でも煙草は程々にね。｣
｢うん。｣
絶対あの人に認めさせてやる。
女だから、で私たちの求めることを途絶えさせることはしない。
室内へ戻り、先を歩く涼に声をかける。
振り向いた涼。
｢涼、先に行ってて。｣
涼｢……ん？どこか行くの？｣
｢トイレ。｣
涼｢分かった。先行ってるね。｣
私は涼と分かれ、ロッカールームへ向かった。
自分のロッカーから取り出したそれ。
手に取り、迷わずに女の命と言われるものに別れを告げた。
｢…私は私を捨てる。｣
鏡に映る自分を見つめ、みんなが待つ部屋へと急いだ。
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くれいじー。(プロフ) - ｶﾘﾝさん» コメントありがとうございます。そしていつもご覧頂いているようで本当にありがとうございます。少し書き直しをしていたため、パスワードを公開しておりませんでした。作品紹介ページの最後にパスワードのヒントを記載しております。そちらからよろしくお願い致します。 (2021年3月3日 23時) (
レス) id: 417b7086e1 (このIDを非表示/違反報告)
ｶﾘﾝ - あの、ずっとこちらの作品を愛読させている者なのまた、パスワードをかけないことは難しいのでしょうか？本当に大好きな作品なので続編を早く見たいです。お手数をおかけいたしますがご対応よろしくお願いいたします。長文失礼しました。 (2021年3月3日 23時) (レス) id: 7ac2aae209 (このIDを非表示/違反報告)
ｶﾘﾝ - あの、ずっとこちらの作品を愛読させている者なのですが、パスワードは本当に作間君の呼び方と夢主の誕生日なのでしょうか？開かないため続編を読むことが出来ません。なのでパスワードを変えたのであればそちらを教えて頂きたく思っています。 (2021年3月3日 22時) (レス) id: 7ac2aae209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれいじー。 | 作成日時：2021年1月15日 2時
