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オープンライブやありがとう高野山、パレードの仕事を無事に終えた彼ら。
そんな彼らは今、雑誌の撮影をしている。
「すっご……めちゃくちゃアメリカ。」
織「Aさん、やばくない?広くない?めちゃくちゃテンションあがる。アクロしても怪我しなさそう!」
そして、私は今、撮影終わりまで自由にしていていいと言われたため撮影のないオリと一緒に美少年の撮影が終わるのを待っていた。
織「バク転して、Aさん。」
「絶対怪我する。」
織「なんてなんでなんでいいじゃん!」
駄々をこねるオリに半分呆れる私。
こんな熱々の砂浜でバク転出来るほど私は上手くない。
それに……
「今、アクロ禁止中なんだよね。」
織「なんで?」
「こないだ家でアクロ練習してた時バク宙して失敗した所を秀に見られて。そこから俺がいない時はやらないでー!って。」
ちょっと着地失敗しただけなのに大袈裟なんだよなぁ、私の弟は。
織「そうなんだ…ってか、安嶋家ってそんなアクロとか練習出来るぐらいデカいの?!」
「普通の一般家庭……だと思うけど。吹き抜けの部屋があってそこはダンスとかアクロとか出来るようにはしてくれてる。」
織「え!今度行きたい!」
「うん、みんなでおいで。」
やったー!と騒ぐオリを横目に私は地面を確認しこれなら出来るかなぁと、休憩に入った浮所くんを呼び何かあった時のためのサポートを頼んだ。
「まぁ、オリ。今からやることは秀に言うなよ。」
織「え?」
「浮所くん、女側宙と男側宙、この砂上ならどっちがいいと思う?」
浮「いざって時に腕出せるように女側宙の方がいいかと思います。」
「おっけー。」
少し助走をとり、思いっきり踏み込んで女側宙をする。
私がアクロバットをするのが初見の浮所くんは口があんぐりと開いていて、オリは目をきらきらとさせている。
織「すごいすごいすごい!!!」
浮「Aさん、側宙出来たんですか…。」
何者、と呟く浮所くん。
この後集合がかかり、アメリカの滞在時刻の限界も刻一刻迫っていた。
後日、どこからか私が側宙した動画がJr内で出回り、秀に怒られたことは隠さずとも伝わるだろう。
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作者名:くれいじー。 | 作成日時:2020年4月23日 2時