ネンレイのカベ (ページ37)

今日:2 hit、昨日:13 hit、合計:126,904 hit

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あの後2時間かけて各グループの振り落としを行い、時間もそろそろ高校生組には危ない時間も近づいてきたため終わりにした。

今は高校生組を帰し、私は個人的に優斗への振り落としを行っている最中だ。

｢で、ここはこう｣

優｢…OKす。｣

｢頭からいけそう？｣

優｢はい｣

HiHiでローラーを使わない楽曲は少ないからこそグループでのリハではそこをメインで詰めるべく他の楽曲を進めていた。

｢今日はここで終わり｣

優｢ありがとうございます。｣

｢セトリもまだ組めてないからこれからもっときつくなるだろうけど一緒に頑張ろう。｣

優｢はい。｣

帰宅準備を進める優斗の横で私は他の振り入れをしていた。

優｢Aさんってやっぱすげぇわ。｣

｢ん？なんで？｣

普通、ここまでしてくれる人は少ないですよ。と言う優斗。
冷静に考えてみればそうだが、私はバイトで与えられた仕事をしているだけ。けどまぁ、振付師でもないから見る人によればすげぇの枠に入るんだろうな。

優｢いつも甘えてすみません。｣

｢何言ってんの？これは仕事だし、私はダンスが好きだからいいの。気にしないで。｣

優｢本当にありがたいと思ってます。｣

｢わかったから。明日も朝から撮影でしょ、先に帰りな。｣

優｢Aさんは？｣

｢美少年の振り入れしてから帰るから。｣

そうですか、分かりました。お疲れ様でした。と稽古場から出ていく優斗を鏡越しに送り出して私は新曲の振り入れをしていた。

気付けば夜も23:30。
終電までの時間があとわずかであると気付いた私は稽古場の施錠を行い帰路へとついた。