夢のあと（完結）

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松「…今日、だっけ」









お兄ちゃんが、心配そうに見つめてくる。









「うん、」









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今日、翔平の初登板の日。









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この日に、大阪を離れることを決めた。









上「A…！」









試合前、先発の翔平は忙しくて見つかることはないと、
お兄ちゃんとなおくんに会いに行った。







「なおくん、」やっほー、








上「このまま見ていくの？」








「ううん、新幹線の時間があるから」最初だけ見ていく、








上「そっか、…って俺らはまた会えるもんな」なにしめっぽっくなってるんだろ、







松「そうだよ、また実家着いたら連絡して？」









上「お前一人の身体じゃないんだから気を付けろよ」そろそろいくか、






「ありがとう、」じゃあね、









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そのまま翔平からもらったチケットの席に移動した。








いつも登板前は決まってLINEを送っていたので、
少し遅くはなったものの、いつも通りを意識しながら送った。
試合前の打撃練習をぼんやり見ていたら
すぐに試合時間になり、攻撃が終わり、翔平が登板しようとしていた。









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(あ…翔平だ、)









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それまでは特に何も考えてなかったのに、翔平の姿が見えた途端、









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これでもう会えなくなるんだ、と気持ちが抑えられなくなって、









(涙でにじんで最後の姿すらちゃんと見れなかった)









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