お前ら俺の事好きすぎない？

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「これはこれは。成績優秀者上位50名からあぶれた哀れなみなさん＿＿＿
ようこそ“モストロ・ラウンジ”へ。
みなさん僕のことはよ〜くご存じでしょうが、改めて自己紹介をしますね。

僕は、アズール・アーシェングロット。
オクタヴィネル寮の寮長であり、
カフェ“モストロ・ラウンジ”の支配人であり、
そして＿＿今日から君たちの主人あるじになる男です」

安定の胡散臭さとかっこよさ。
スポットライト当てる意味はよくわからんが。

「君たちは僕と勝負して、負けた。
契約に基づき、これから卒業までの間、僕の下 僕しもべとして身を粉にして働いてもらいます」

これで俺らの仕事もちょっとは楽になるな〜、とか考えつつジェイドの身体に寄りかかっていると、さっきのハートの奴が声を上げた。

「ちょっと待った。こんなん詐欺だろ！」

「たしか君は、1年生のエース・トラッポラさんでしたね。詐欺だなんて人聞きが悪い。
僕は契約通り君に完璧なテスト対策ノートを渡したはずですよ。しっかりこなせば、90点以上は取れたはずだ」

「ああ。たしかに取れたぜ、92点！」

いいじゃん92点も取れたんだし。
普段だったら70点がいいとこなんじゃん？

「それは良かった！お役に立てたようでなによりです」

「でも、対策ノートを渡した相手がこんなに居るなんて話は聞いねーよ！」

「エースの言う通りだ。
これじゃ、いくら対策ノートをもらったって上位50位に入れるわけないじゃないか！」

「みんなが90点以上じゃ、85点取っても赤点の時と順位が変わねぇんだゾ」

はぁ〜？？？？
何なのコイツら。
こっちは契約“してやってる”側なのに。
何でこっちが情報提供しなきゃいけないの？？

「A、凄い顔してますよ」

「…ジェイドはすっごい楽しそうだけど」

ジェイドに言われて自分がどれだけ凄い顔をしていたかに気付いた。

「ふふ、それはそうですよ。実に滑稽で楽しいので」

ほらジェイドの方が趣味悪いじゃーん…
 

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