小さな点と点は今繋がり円になる４ (ページ6)

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『ん？好きだよ？』

紫耀「顔で好きになったの？」

『んー、それはちょっと違うかな』

紫耀を好きになったキッカケって正直あんまり鮮明には覚えてないけど、確か顔よりも先に声に興味を持った気がする。

あの当時、どちらかと言えば顔は廉の方がタイプだったんだよなぁとは口が裂けても言えない。

『声、かなぁ』

紫耀「声？こんなガサガサなのに？」

『私ね、ハスキーボイス好きなの。だから紫耀の歌声がたまらなかった』

紫耀「へぇ〜声かぁ」

『逆に紫耀はなんで？』

紫耀「ん？あぁ、Aを選んだ理由？」

『だって何にも私の事知らなかった訳じゃん？どうしてそんなに私を気に入ってくれたの？』

紫耀「俺さ、あんまりペンライトの色って信じてないんだよね。いや、有難いんだけどさ？俺が近くに行くとみーんな俺の色に変えてくれてさ。ほら、大抵の子が近くにいるメンバーの色に変えてくれるじゃん？」

『あぁ、うん…？』

私は変えたことなんてないし誰が近くに来ようが紫耀の色のままで、なんなら紫耀が近くに来た時なんてペンライトすら持たない人間だったからあんまり納得はできなかった。

紫耀「あ、ごめん(笑)Aはそーゆうタイプじゃなかったもんね(笑)」

『よくご存知で(笑)』

紫耀「まぁみんながみんなそうじゃないってのは分かってたんだけど、そんな中Aはペンライト持たずに名前の団扇とあの"〇〇して"って団扇だけでじっと俺を見つめてくれててさ」

『あぁ、カンペ団扇ね(笑)』

紫耀「そう、それ(笑)それ見てあぁこの子は俺だけを見てくれてるんだなぁって」

『えー、でもそんな子他にもたくさん居たでしょ？』

紫耀「うん、まぁね(笑)それはそうなんだけどさ、なんてゆーの？まぁ結論言うと、顔だよね(笑)勿論今は顔だけじゃないってのは前提として、当時はやっぱこっちからするとただの1人のファンの子って感じじゃん？」

『そりゃそうだね』

紫耀「勿論性格とかも分かんないし、どんな声かも分かんなかったし。名前すら知れないってのがあの頃の俺には凄い興味深くてさ(笑)名前知りたい！って思ったり、次のライブで絶対また見つけようって思ったりしてた」

『それで見つけられるのが凄いよ(笑)』

紫耀「ね、凄いよね(笑)まぁ要するにただの一目惚れって訳よ(笑)」

『ふふっ嬉しい(笑)』

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