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鍵を捻ろうとした時背後に人の気配を感じた。
横目でチラッと見て財前さんのシルエットではない事を確認して鍵を捻った。
自動ドアが開きエントランスホールへと一歩足を踏み出したその時後ろに居た男性が私の名前を呼んだ。
紫耀「………A」
振り返るとそこにはすごく切なそうな顔をした私の自担が立っていた。
『………紫耀？ど、どうしてここに？』
紫耀に家を教えた覚えがないので私は驚いた。
紫耀「彼氏……居たんだね」
『えっ………』
紫耀は目を逸らし悲しそうな顔で地面を見つめた。
紫耀「ごめん、さっきの…見ちゃった(笑)」
そう言って彼は苦笑いを浮かべた。
『あ、えっと……あっち、座る？』
私は自動ドアの先にあるエントランスホールのベンチを指さした。
すると紫耀はコクンと頷き私の後ろに続いてエントランスホールのベンチに腰掛けた。
自動ドアが閉まり少し気まずい雰囲気が流れた。
沈黙を先に破ったのは紫耀だった。
紫耀「この噴水、めっちゃ落ち着くよね」
『え…？』
中央に設置されている大きな噴水を眺めるその横顔に思わず見とれてしまった。
紫耀「俺さ、引っ越す時ここも見に来たの」
『えっそうだったの？』
紫耀「その時、この噴水が印象的でさ。覚えてたんだよね」
『覚えてた…って？何を？』
紫耀「Aの住所見た時にあの噴水があるマンションだーって」
『私の住所知ってたの！？』
紫耀「あれ、言わなかったっけ？先週タクシー呼んだ時にA寝ちゃってて(笑)勝手に免許証見ちゃったの」
『知らなかった…(笑)』
紫耀「ごめん、なんかストーカーみたいんなっちゃって(笑)」
『ううん。大丈夫だけど…何してたの？ここで』
紫耀「Aが一向に連絡くれなくてどうしようってなってたら住所知ってるって事思い出してさ(笑)それで気が付いたらここに来てた」
『……………』
紫耀「でも、そうだよね。彼氏居るのに迷惑だったね、ごめん」
紫耀は噴水を眺めながら謝った。
『いや…違う、の。彼氏じゃないの』
紫耀「えっ？違うの！？」
私が否定すると目を丸くして勢いよく私の方を見た。
すると自動ドアが開きどの階に住んでいるのか分からない住人が帰ってきた。
一瞬私たちを見て、そのままエレベーターに乗って行ってしまった。
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まあか(プロフ) - ゆーたんさん» ありがとうございます！楽しみにしていて下さい☆彡.。 (2020年5月28日 17時) (
レス) id: 2b05592676 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーたん(プロフ) - 今後の展開がとても気になります。更新楽しみにしております。 (2020年5月28日 15時) (レス) id: b0fb8b9a55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MAPI | 作成日時：2020年5月20日 4時
