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You side
海斗と心通じ合った日から1週間ほど経つ
あれから変わった事といえば、
夜に海斗の部屋で
雑談をしたり、勉強をしたりするようになったこと
くらいだろうか
私は毎日その時間のために
どんな憂鬱なことだって
頑張る
「海斗ー、この問題わかんない」
宮「ん？どれ」
こうして質問すると
ぐぐっと海斗との距離が縮まって
胸が高鳴る
「ここ、」
宮「複素数？これはねー、」
なんて、つらつらと言葉を並べて
解説をする海斗
だけど、何一つ頭に入ってこない
海斗がかっこよくて
問題やノートすらも視界に入らない
長いまつ毛に
可愛らしいたれ目
真面目な顔はキリッとしてるのに
笑うと赤ちゃんみたいなんだよな、
宮「分かった？…って聞いてた？笑」
「き、聞いてた聞いてた」
宮「嘘だ。俺の事見てたでしょ」
「あ、いや、はい、ごめんなさい」
宮「ははっなんで謝るの
本当にAは可愛いね」
すると海斗は私の頭をぽんぽんする
宮「Aはさ、俺の事好き？」
急に質問を投げかけて来た海斗に戸惑ってしまう
「もちろん、好きだよ、大好き。」
宮「そっか〜嬉しいな」
「海斗は？好き？」
宮「好きじゃないよ。
…俺はAを愛してる」
甘い空間が私たちを包み込む
普通ならこのままそういう流れになるのだろう
だけど、私たちは兄妹
一線を超えるわけには行かなかった
それを互いに察していた
宮「よしっ、ちょっと休憩しよ！
俺、ジュース入れてくるわ！」
「うん！ありがとう」
海斗が部屋を出ていくのを
見届けた刹那に
見えたプリント
そこには〈進路希望調査〉の文字
果たして私たちの恋模様に未来はあるのか
希望なんて贅沢をできるのか、
一気に不安が私を襲った
続く (更新停止中)
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作者名：紅 孔 雀 | 作成日時：2020年8月4日 1時
