悲劇 〜１〜 ページ2
＿昨夜東京20区の商業施設のビル、アクアビルディングで身元不明の複数の男性遺体が発見されました。 発見された遺体からは、喰種のものと思われる唾液が残されており、喰種による犯行と見て捜査が行われております。＿
ヒデ「フハハハハハ！！」
金木「…そんなに笑うことないだろ？」
ヒデ「だってお前…初デートで本屋はないだろw」
金木「…なんで？喜ぶかもしれないだろ？！」
ヒデ「断言しよう、それはない。却下だ」
金木「…え？じゃあまず…ビックガールで二人でハンバーグを食べ…「(爆笑)」…」
ヒデはテーブルを叩きながら笑う。
金木「……まじめに答えたんだけど」
ヒデ「いやー、いいw お前らしくていいwだがデートとしては失敗だ」
金木「なんだよ、ダメダメって…ヒデならどーするんだよ？」
ヒデ「いいか？デートっていうのは女の子が喜ぶ場所を選ばなきゃいかん。「例えば？」…え、た、た、例えば…」
金木「ヒデだって知らないじゃんか…」
ヒデ「知ってたら休日の昼間っからこうしてお前とデートなんてしてないだろ…」
金木「そりゃそうだけど…」
＿CCG20区支部では…＿
ヒデ「結構近いな………で、ででで？！どの子だよ…例の可愛い子♪…お、あの子だろ！」
そう言ってヒデは片目を隠している紺色？中身の女の子の方を見た。
金木「違うよ…確かにあの子も…」
ヒデ「すみせーん！カプチーノ一つ！あー、金木は？」
金木「僕はまだ…」
ヒデ「…あと、お名前は？」
金木「ヒデ！」
「霧島董香ですけど…」
ヒデ「トーカさん！恋人は？！」
金木「やめろバカ！」
ヒデ「…愛らしい…」
金木「出入り禁止になったらどうするんだよ！この店が僕と彼女の唯一の……あ…」
あの例の人を見た時、ヒデは呆れたように話し始めた。
ヒデ「…諦めろ」
金木「え？」
ヒデ「お前と彼女じゃ美女と…なんとか」
金木「野獣だよ…」
ヒデ「さーて、金木が失恋したとこも拝めたしー？そろそろ行くわー」
金木「ちょ、ヒデ？」
ヒデ「またねー、董香ちゃん♡……頑張れよー！金木妄想男ー！」
二人だって思うとドキドキする…
僕は少しでもこの気を紛らわそうと、本を読もうと必死で…でも気づいた。
あの人が読んでいた本も、僕の大好きな小説家の“黒山羊の卵”だった。
それについて後で聞いてみたら、やはり彼女も高槻さんが好きらしい
そして今度の日曜、本屋へ行くことになった
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作者名：らる@盃 | 作成日時：2018年8月18日 18時
