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「.....覚えてくれてたんだ」
微かに聞こえたAの声
髪を撫でる手が気持ちよくて
しばらく黙ってた
「......期待したじゃん」
期待した？
どんな期待？
俺が電話してAはどんな期待をした？
もしかしてその言葉に俺も期待していい？
声にもならない本音をぶつけてみても
Aには聞こえるはずない
「......もう会えないんだから......」
会えない？
どこかに行ってしまうの？
それとも他に好きな奴が出来た？
俺とは会ってもくれない？
不安が募ってAに言ってしまいそう
そんななかで俺の唇に触れた感触
鼻を掠める香りが俺の心拍数をあげていく
「......ジヨンのばか......」
ばかなんて言われるなら
本当にばかになってみるか
そう思えば体は簡単に動くことを知った
「......ジヨン？」
驚いて後ろに仰け反りそうになった
Aを抱き寄せた
俺がAが帰らないように
腕をつかんだから
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作者名：M Y choa 88 | 作成日時：2017年7月26日 22時
