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20話で「監督生」という称号を男主につけてましたが、訂正しました。
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カラスは帰り際、僕にグリムを監督するよう言い渡し、カメラらしきものを預けた。
入学は嫌って言ってるのに。
やっぱりカラスは話を聞かない。
嫌い。
イライラしながらぐるぐると寮内を歩きまわっていると、目の前ににゅっと未確認生命体が現れた。
「…」
幽霊だった。
ベッドに座っていたグリムはあんぐりと口を開く。
僕は呆れの目でゴーストを一瞥し、退けた。
「なんだい、怖がらないのかい」
「逆に、僕が怖がるとでも？」
べっと舌を出し、ゴーストを追い払ったところで、オンボロ寮の入り口から声が聞こえてきた。
「Aー、開けて」
「やだ、魔法で開ければ？めんどくさい」
「あのなぁ、魔法は万能じゃないの！」
「あっそ、じゃ、お引き取りください」
それから体感で十秒程経った後、「あーもう！」とエースとデュースが扉をこじ開けてきた。
うざったい。
迷いのない足取りで談話室に入る二人に呆れる。
「おーい、A、ここ座れよ」
エースとデュースが座ってる向かいに座るよう促され、仕方なく座る。
くそがつくほどめんどくさい、早く帰れ。
「ん？あれ、これ！ゴーストカメラじゃん！」
棚に置いてある、カラスから貰ったカメラをエースは持ち上げ、そう言った。
ここの界隈、良く知らないし、知らないでいいし、別にどうでもいいから、特に説明も聞かない。
いつの間にか来たグリムが事の説明を話す。
ぶすっと拗ねて、自分が監督される側だと話した。
あと入学の件も。
「うっそ、A、もう監督生になっちゃったわけ？！」
「入学……そうだったのか、僕は嬉しいな。
A、試しに撮ってみないか？監督なんだろ？記念写真を撮ろう」
「…えー、めんどくさ」
「いいじゃん！撮ろうぜ！」
エースが無理矢理僕の肩を抱き寄せ、その隣にデュース、僕の胸ら辺にグリムがくる配置で、写真を撮られる。
二人と一匹は満面の笑顔なのに、僕の顔だけ嫌そうな感じ。
まぁ別に顔に文句はない。
エースとデュースは満足そうに、帰っていった。
「はぁ…」
自然とため息が出る。
明日から学校…めんどくさ。
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作者名：おきじゅ | 作成日時：2023年4月27日 17時
