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｢見つけた｣
メインストリートでぐうたらしていたこの狸。
こんなのが大魔法士になるって言ってるわけ？
こんなことして本当になれると思ってんの？
狸の首根っこを掴み、エースの所へ向かう。
｢お前、帰ったら狸汁にするからな｣
｢ふな？！｣
｢当たり前でしょ、大魔法士になるなる言っといて急なサボり。気持ち悪。
サボられたら僕の仕事が多くなるし、いろいろと面倒臭い｣
だる、もうなんか狸を持つ手が疲れてきた。
どさっと、狸を持っている手を地上に近付けず放す。
｢ふげっ｣
｢は、ざまーみろ｣
狸は尻を摩りながらついて来る。
あれ？サボる気力はどうしたのかな？
にまにま笑いながら狸を見るが半泣き状態でふなふなと、ずっと呟いていた。
｢僕が窓拭き10枚、狸とエースは45枚ずつね｣
｢ま、またいつぞやの卑怯な配分なんだゾ…」
卑怯がなんだ。
これも人間生きていくに相応しい能力。
｢痛…｣
ズキン、と頭が唸った。
なんだこれ。
僕、痛いの大嫌いなんだけど。
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作者名：おきじゅ | 作成日時：2023年4月27日 17時
