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｢はー、イラつく。
身勝手なハートくんのお陰で｣
｢はぁ？｣
｢本当の事じゃん、もしかして自覚がないわけ？お疲れ様。
お前の感性どうかしてるよ｣
腕を組みながら顔をしかめる。
｢罰で窓拭き100枚って…
一体君達はなにをやったんだ？｣
スペードくんはまだ居たようで僕達に言った。
｢はっ、僕は関係ないけどコイツら馬鹿共がハートの女王の像を焦がしたんだよ。
僕は巻き添え、嫌になるね｣
驚いたようにスペードくんは二人を見てぐだぐだ言っているが、別に僕に話し掛けられてる訳じゃないのでどうやってエースを調理してやろうか考える。
そういえば…
｢君誰？｣
エースの知り合い？
それなら粗末に扱ってもいいけど。
｢僕はデュース。デュース・スペード｣
｢…へー｣
｢君から聞いておいてそれは無いだろう｣
興味無いし。
まぁ名前は覚えておこう。
いつか使うかもしれないし。
…そういえば、狸は？
辺りを見回すが狸と見られる動物はどこにもいない。
｢…うざ、逃げた。｣
有り得ない。
アイツ他人にあれだけ説教しといて自分は逃げるわけ？
腹の底から増えてくるイライラが収まりきれない。
｢ねぇ、エース、僕、狸捕まえてくるから窓拭いててよ｣
｢はぁ？｣
｢文句言うな、早くしろ、それだけしか能がないんだから｣
僕は、
｢狸を懲らしめて帰ってくるから｣
どうしてやろうかな。
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作者名：おきじゅ | 作成日時：2023年4月27日 17時
