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「やべぇ、そろそろ人がきちまうゾ。
早いところ制服を…」
…誰。
「うーん！！！この蓋重たいんだゾ。」
変な喋り方。
「こうなったら奥の手だ！
ふな゛〜〜〜〜それ！」
「…は？」
暗かった視界は目の前に広がる青い炎になった。
「さてさて、お目当ての……」
「…」
「ってギャーーーーー！！！
お前もうなんで起きてるんだ？！」
「…は？狸？」
目の前には耳に青い炎がついている綺麗な瞳をした狸がいた。
「誰が狸じゃー！！！！」
「君」
「違う！オレ様はグリム様なんだゾ！」
いや知らない。
「……さもなくば、丸焼きだ」
「は？なんで？」
「お前…オレ様の話聞いてなかったのか？！」
「はぁ？耳元で話さないでくれる？うるっさい」
周りは青い炎の海。
それを見てたら話を聞いてなかっただけだ。
「…あ」
狸の後ろに人影が…。
ーーバチンッ
大きな音がなった。
狸が何者かに叩かれたようだ。
呻いている。
「ああ、やっと見つけました。
君、今年の新入生ですね？」
黒い面をしている人が僕に問う。
カラスみたい。
「…違いますけど」
「え？じゃあこの使い魔は…」
「ちっとも知りませんが」
なんだこのカラス。
「…まあいいでしょう。
さあさあとっくに入学式は始まっていますよ。
鏡の間へ行きましょう」
「だから違うって」
若干強制的に手首を捕まれ連れていかれる。
なんかウザい。
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作者名：おきじゅ | 作成日時：2023年4月27日 17時
