切なさを抱きしめて…[Yuta.K]② (ページ27)

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コンサートが終わり光莉の友達が

働いているというお店で晩ご飯を食べる。

瑠｢いわち、可愛かった～♡

2人共ちゃんと見とった！？

うさぎポーズしてくれたんばい！！？！｣

光｢はいはい、よかったやん(笑)｣

瑠｢なんであんた、そんな冷めとんの？

光莉も平野にファンサされとったやん！｣

光｢ゲッて顔したあとに

ファンサされてもね～(笑)｣

瑠｢そりゃ、ヤラカシだから仕方ない(笑)｣

光｢だからヤラカシって言われるようなこと

なんもしてないからね！？｣

2人は自担からファンサをもらって

楽しそうに会話をしている。

私はというと、

岸くんと目が合って逸らされた程度。

その代わり、

廉くんが私を見つけて手を振ってくれた。

まぁ、返事も返してないのに

コンサートに行けばそりゃそうなるか。

目が合った時、岸くんは切なそうな顔をした。

違う、

私は岸くんにあんな顔をさせたいわけじゃない。

いつだってニコニコ笑ってて欲しい。

私は岸くんの笑顔が大好きなのに

岸くんにあんな顔をさせたのは自分なんだと

思うと自分自身が情けなくなる。

『ちょっとトイレ行ってくるね。』

泣きそうになった私は

瑠菜と光莉にそう告げて個室を出た。

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