切なさを抱きしめて…[Yuta.K]② (ページ22)

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優｢実はね、

前からAちゃんのこと知ってたんだ。

知ってたとは言っても顔だけなんだけどね…

可愛い子がいるなって。｣

うそ…

優｢最初、

ファンレターをくれた子とAちゃんは

全く別の子だと思ってた。

初めてくれたファンレターに

“福岡に住んでる”って書いてあったし、

事務所に送られてきたやつだったからさ。｣

懐かしいな。

ファンレターなんか読まれないって思ってたから

一度も書いたことがなかったのに

KINGとPrinceに分かれるって聞いた時

いてもたってもいれずに事務所に送ったっけ。

『うん。』

優｢でも、帝劇での舞台中に

もしかしたら

ファンレターの子とAちゃんは

同じ子なのかもしれないと思った。｣

『なんで？』

優｢Aちゃんを見つけた日に限って

あのファンレターが届いてたから。｣

『そっか、』

優｢まぁ、その時点では半信半疑って感じ。

本当にそうかもしれないし

たまたまかもしれないって思ってた。

そして、

俺の中で疑惑から確信に変わったのが

リリースイベントの時。｣

まだ全てを聞き終えていないのに

私の頬には次から次へと涙が伝ってゆく。

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