ep.3-3 小さなカフェ ページ9
通話を終えると、マリィと共になんとホップが入ってきた。
ネズとの会話後に呼んだら、空飛ぶタクシーですっ飛んできたらしい。
ネズとの話と言えば、今後のことで今日帰ったあと話があるとかで、マリィはやれやれとため息をついていた。
「継ぐのはええけど、まだまだ覚えなきゃいけないことが多いけん、しんどい」
「僕だって修行の毎日ですよ」
「お前らすごいよな…ついこの前までジムチャレンジャーの立場だったのによ」
俺なんか何もないぜ？と、ホップは頼んだオレンジジュースを一口飲む。
それからチラリとAの方に視線を向けた。
「それに、こっちは無敵の新チャンピオンなんだからよ」
「ホップだって、ソニアさんのお手伝いあるでしょ」
Aがそう返せば、珍しくホップが困ったような顔を浮かべた。
「それがな、やる事あるからってしばらくお休み！とか言われたんだぜ」
何か考えがあるのだろうが、ソニアにそう言われてしまった為にかなり暇を持て余しているようだ。
だからこそ、やることに忙しい2人が羨ましいと思ったんだろう。
「嬉しい悩みですね、僕と変わって欲しいくらいですよ」
その言葉に、3人が一斉にポプラのことを思い出す。
「ピンクが足りない！」と鬼気迫る迫力でバトルをしたのは記憶に新しい。
あの人にしごかれるよりはマシか、とさすがのホップも苦笑いを浮かべていた。
それからしばらく会話を楽しみ、そろそろお開きにしようかと思ったその時、カラン、とカフェの玄関が鳴ったかと思えば、見知った人物が目に入った。
「…あれ、キバナさん？」
そこに立っていたのはしばらく前に通話をしていたキバナだった。
何故かわからないが、その表情は少しばかり険しい。
が、4人で話しているところを見た瞬間、その表情が一変し、キバナの口元がひくりと歪んだ。
「…そいつと2人きりなんじゃなかったのか？」
「僕は何も、2人でとは言ってませんよ？」
顔が引き攣っているキバナに対し、ビートが不敵な笑みを浮かべながらもそう答える。
ホップとマリィ、そしてAはその会話の意図がさっぱり分からず3人で顔を見合わせていると、ずんずん中に進んできたキバナが、唐突にAの手を掴んだ。
もちろん、それに驚かないわけもなく。
「えっ、ちょっ、キバナさん？」
「借りてくぜ」
わけも分からないまま、Aは外へと連れ出されたのであった。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 137人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真希(プロフ) - 匿名さん» ご指摘ありがとうございます、よくよく見てたら１箇所完全に誤字してましたね…； 他の箇所は恐らく大丈夫かと思いますので…教えていただきありがとうございました！ (2019年12月27日 19時) (
レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - アラベスクタウンのジムリーダーはポプリさんではなくポプラさんですよ…(小声) (2019年12月27日 15時) (レス) id: 99879ec7c1 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - 山葵さん» こちらにまでコメントいただいてめちゃくちゃ嬉しいです…！(；▽；) 頑張って書き上げますので、もう暫くお付き合いいただけると嬉しいです！ (2019年12月18日 2時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
山葵(プロフ) - 真希さんの書くキバナさん、ほんとに好きです…！！！！頑張って下さい！！！ (2019年12月17日 23時) (レス) id: 40ec5f6136 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - ハイサネさん» コメントありがとうございました！バトル風景書いたの初めてだったので、きちんと伝わっててほっとしてます…！応援もありがとうございます、とっても励みになります！ (2019年12月17日 19時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真希 | 作成日時：2019年12月6日 2時
