ep.16-3 決断と、 ページ42
解散の時間となり、散り散りに帰っていくジムリーダー達。
残ったのは、ダンデとホップ、それにキバナとAだ。
「…決めたんだな、A」
「せっかくのお誘いを断るわけにもいかないし…」
ホップの言葉に、Aはそう言って微笑む。
迷いのないその言葉に、ダンデがニッと笑うとAの頭をぐしゃぐしゃに撫でた。
「いい決断だと、俺はそう思うぜ。なぁ、キバナ？」
「ああ、無理せず頑張ってこいよ」
振り返るダンデ、それに対してニッと笑うキバナ。
ワイルドエリアから帰った2人は、上空でたまたまダンデを発見し、Aは保留していた返事をした。
その答えは、『YES』。
チャンピオンカップの時だけは、船でガラルへ帰ってくる。
そして、旅の期間は2年という話で纏まった。
「旅立ちまであと一週間だ。忙しくなるが、大丈夫そうか？」
「はい、準備バッチリしておきます！」
その意気だ、と今度はキバナに頭をくしゃくしゃに撫でられる。
ダンデとはまた違う、優しさと愛情に包まれるそれに、Aは誰にも気づかれないよう一人嬉しそうに微笑んでいたのだった。
それから、一週間後。
Aの旅立ちの日がやってきた。
定期便がバウタウンから出るということで、Aはバウタウンの船着場にいる。
見送りだと、揃ったのはAの母親と、ダンデとキバナ、そしてルリナだ。
ホップやマリィ達は、予定があり来れないらしい。
「気をつけていってきてね、A」
「ありがと、お母さん」
「ダイゴやシロナによろしく伝えておいてくれな」
「寂しくなったら、電話してきてもいいのよ」
母親とルリナに熱い抱擁をされる。
最後にAがちらりとキバナを見ると、少し寂しそうに、だが笑っていた。
「…いってこい、A」
「うん、ありがとう、キバナ」
そう笑うと、Aは自らキバナヘ歩み寄る、と。
「…あらっ」
「随分仲良くなったんだな」
「っ、A…」
自分からキバナへ抱きついた。
驚いてキバナがAを見下ろすと、瞳を潤ませたAと目が合った。
「待っててね。ちゃんと、返事するから」
「…まったくお前ってやつは。ちゃんと待っててやるよ」
キバナが軽く抱き締め返せば、Aは満足そうに笑い、キバナから離れる。
そして、船へと乗り込んだ。
「行ってきます！」
元気なその言葉を残して。
．
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真希(プロフ) - 匿名さん» ご指摘ありがとうございます、よくよく見てたら１箇所完全に誤字してましたね…； 他の箇所は恐らく大丈夫かと思いますので…教えていただきありがとうございました！ (2019年12月27日 19時) (
レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - アラベスクタウンのジムリーダーはポプリさんではなくポプラさんですよ…(小声) (2019年12月27日 15時) (レス) id: 99879ec7c1 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - 山葵さん» こちらにまでコメントいただいてめちゃくちゃ嬉しいです…！(；▽；) 頑張って書き上げますので、もう暫くお付き合いいただけると嬉しいです！ (2019年12月18日 2時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
山葵(プロフ) - 真希さんの書くキバナさん、ほんとに好きです…！！！！頑張って下さい！！！ (2019年12月17日 23時) (レス) id: 40ec5f6136 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - ハイサネさん» コメントありがとうございました！バトル風景書いたの初めてだったので、きちんと伝わっててほっとしてます…！応援もありがとうございます、とっても励みになります！ (2019年12月17日 19時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真希 | 作成日時：2019年12月6日 2時
