ep.16-1 決断と、 ページ40
そのまま、あれよあれよと表彰式・閉会式が終わった。
興奮冷めやらぬまま、Aはキバナと二人、フロウとフライゴンの背に乗り、前に来たワイルドエリアのナックル丘陵へ。
ガラル地方のほとんどがダブルバトルマッチを見に来ていたのだろう、ワイルドエリアを歩くトレーナーは全く姿がなかった。
2匹から下りると、キバナがフライゴンをボールへ仕舞う。
それに倣ってAもフロウを仕舞う。
と、次の瞬間。
「っ、わっ、」
「ホント、ありがとな…A」
キバナに、抱き締められていた。
力強くも優しいそれに、Aは思わず顔が赤くなる。
抱き締められているため、キバナはもちろんそんなAに気づくはずもない。
「き、キバナ…」
「俺な、Aと組めてよかったって思ってる」
とてつもなく恥ずかしくなったAがキバナを呼べば、キバナが続けた言葉に、喋りかけた言葉が引っ込んだ。
いつもはついているはずの俺様の"様"が、ついていない。
反射的に、Aが俯いていた顔を上げれば、いつになく優しげな表情を浮かべるキバナと目が合った。
「言うか迷ってたんだけど…後悔する前に、Aが旅に出る前に伝えておきてぇ。
…ーー好きだ、A」
時間が、止まったような感覚。
Aは今まで見たこともないくらい目を丸くさせ、キバナを見上げていた。
それからすぐに、Aの目から涙が零れる。
それにぎょっとしたキバナは、慌ててAを抱き締めていた手を離した。
「わ、悪い、嫌だっーー」
「…ありがとう、すごい嬉しい」
慌てるキバナに、Aはそう言って微笑んだ。
「…私ね、ダンデさんの話、受けようと思うんだ。だから…」
そう言って、今度はAが自ら歩み寄る。
真正面に立つAの顔は、凛としていた。
「だから、旅が終わったら、私の返事…してもいいかな？」
夜のシュートシティは、チャンピオンカップ同様の盛り上がりを見せていた。
ダブルバトルマッチを終えたジムリーダー達は、皆シュートシティのとあるレストランで集合していた。
なかなか全員が集う機会もないため、元々ダンデが予約していたのだ。
「…遅いですね、3人揃って」
「Aとキバナさんが迷子…はなかね」
パーティーを、とほぼ全員が揃ったが、姿が見えないのが3人。
ダンデとキバナ、そしてAだ。
マリィは兄のネズとは離れ、ビートと肩を並べていた。
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真希(プロフ) - 匿名さん» ご指摘ありがとうございます、よくよく見てたら１箇所完全に誤字してましたね…； 他の箇所は恐らく大丈夫かと思いますので…教えていただきありがとうございました！ (2019年12月27日 19時) (
レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - アラベスクタウンのジムリーダーはポプリさんではなくポプラさんですよ…(小声) (2019年12月27日 15時) (レス) id: 99879ec7c1 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - 山葵さん» こちらにまでコメントいただいてめちゃくちゃ嬉しいです…！(；▽；) 頑張って書き上げますので、もう暫くお付き合いいただけると嬉しいです！ (2019年12月18日 2時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
山葵(プロフ) - 真希さんの書くキバナさん、ほんとに好きです…！！！！頑張って下さい！！！ (2019年12月17日 23時) (レス) id: 40ec5f6136 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - ハイサネさん» コメントありがとうございました！バトル風景書いたの初めてだったので、きちんと伝わっててほっとしてます…！応援もありがとうございます、とっても励みになります！ (2019年12月17日 19時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真希 | 作成日時：2019年12月6日 2時
