ep.12-3 推薦 ページ32
興奮した様子で話すホップに、Aはでも…と考え込んだ。
ガラルのチャンピオンになってすぐの自分が、他の地方に旅に出ていいものなのか。
本来、チャンピオンになったトレーナーは、基本的には自分の地方のチャンピオンとして君臨していなければならない。
まだ見ぬポケモンに出会えるかもしれないのは魅力的であるが、そこが気がかりでならなかった。
「立場を気にしているのであれば大丈夫だ。地方をつなぐ船は定期的に出ているし、今後あるファイナルトーナメントの時にはこちらから連絡をして、その時だけガラルに帰ってきてもらえばいいからな！」
それに俺が居る！と、胸を張るダンデ。
ホップはまるで自分のことのように喜んでいた。
その一方で、ただ一人表情が険しい人物が。
「…キバナ？大丈夫？」
Aの斜め向かいに座るキバナだった。
眉間に皺を寄せ考え込むキバナは、Aの言葉が聞こえていないようで、一人黙り込んでいる。
そんなキバナの背中を、またもやダンデがバシッと叩いた。
「おい、キバナ。Aが心配しているぞ」
「…えっ、あ、わ、悪い…」
ハッとした様子で顔を上げたキバナは、何でもないと言って笑ってみせた。
その表情は、いつもの笑顔と比べてどこか固いとAはすぐに感じ取った。
「…ダンデさん、それってすぐに返事をしないといけないですか？」
「すぐという訳では無いが…出来ればダブルバトルマッチが終わるまでには返事が聞きたい。2人にも話をしなければならないしな」
「わかりました。今日は一旦保留にさせてください」
真っ直ぐ見据えるAに、ダンデは笑って頷いた。
ホップといえば、まだ興奮冷めやらぬ様子でニコニコしている。
そんなホップを見て嬉しそうに笑ったダンデは、さて、と立ち上がった。
「じゃあホップ、久しぶりに打ち合わせといこうじゃないか！またな、2人とも！」
「あ、待てよアニキ！…じゃあな、Aとキバナさん！」
さっさと出ていってしまう2人に、唖然とするA。
残ったキバナの方を見れば、キバナはいつものように笑っていた。
「…じゃ、俺様達も帰るとするか」
「そう、だね」
浮かべた笑顔に、違和感を感じたのは果たして気のせいなのか。
違和感を抱えたまま、Aはキバナと共にカフェを後にしたのだった。
．
ep.13 そう、自分を納得させて ーSide.Kー→←ep.12-2 推薦
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真希(プロフ) - 匿名さん» ご指摘ありがとうございます、よくよく見てたら１箇所完全に誤字してましたね…； 他の箇所は恐らく大丈夫かと思いますので…教えていただきありがとうございました！ (2019年12月27日 19時) (
レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - アラベスクタウンのジムリーダーはポプリさんではなくポプラさんですよ…(小声) (2019年12月27日 15時) (レス) id: 99879ec7c1 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - 山葵さん» こちらにまでコメントいただいてめちゃくちゃ嬉しいです…！(；▽；) 頑張って書き上げますので、もう暫くお付き合いいただけると嬉しいです！ (2019年12月18日 2時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
山葵(プロフ) - 真希さんの書くキバナさん、ほんとに好きです…！！！！頑張って下さい！！！ (2019年12月17日 23時) (レス) id: 40ec5f6136 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - ハイサネさん» コメントありがとうございました！バトル風景書いたの初めてだったので、きちんと伝わっててほっとしてます…！応援もありがとうございます、とっても励みになります！ (2019年12月17日 19時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真希 | 作成日時：2019年12月6日 2時
