ep.6-2 無邪気な笑顔 ページ16
「さっきのヌメルゴンですか？」
「あぁ、そうだぜ」
「…あの、さわってもいいですか？」
おずおずと聞くAの顔は、声音とは反対に期待に満ちた表情だ。
キバナがいいぜ、と頷けば、Aは嬉しそうにヌメルゴンに手を伸ばした。
「すっごい不思議な触感ですね」
「体がヌメヌメしてるからな」
なんとも言えない触感に、Aがすごいすごいと連呼しながらヌメルゴンを触っている。
ヌメルゴンは満更でもなさそうで、黙って触らせていた。
「…ありがとうございました、手持ちにいないのですっごく新鮮で」
「いいぜ。またいつでも触らせてやるよ」
「ヌメルゴンも、ありがとうね」
「ぬめ〜！」
嬉しそうに鳴くヌメルゴンに、満足そうに笑うA。
そんな双方を見て、キバナは満たされるような感覚に陥った。
いつでも触らせてやると、そう思ったのは本心だ。
まさか自分の口からそんな言葉が出てくるとは思わなかったが、Aのあの嬉しそうな、満足そうな顔が見れるなら、それでいいと。
ーー不思議な奴だな、ほんと。
そう思いながら、Aとそのポケモン達、キバナとヌメルゴンはカレーライスを食べ始めた。
「…ご馳走様でした」
静かに手を合わせ、Aがそう呟く。
ポケモン達、パートナー2人のお皿は空っぽだ。
コロナは食べ終わったカレーライスのお皿をまだ舐めている。
「…もう、コロナ、お行儀悪いよ。今日はキバナさんがいるんだから」
「いいぜ、別に。それだけ美味かったってことだろ？」
怒るというよりは軽く叱り付けている感じのAに、キバナがポンポンと肩を叩く。
コロナはしょげて「くぅぅん…」と縮こまっていた。
「な、美味かったんだろ？」
「がうっ！」
「もう、コロナったら…」
キバナの問いかけに、コロナは吠えてキバナにじゃれつきに行く。
ガーディだった頃はまだじゃれつきにこられても受け止められたが、ウィンディとなった今では、Aは不意打ちで来られるじゃれつきは全く受け止めることが出来なくなっていた。
大きいのももちろんあるのだが、それ以上に勢いがいい。
それを難なく受け止め撫でているキバナに、Aの胸がまたトクリと高鳴った。
「…かっこいいなぁ…」
「ん？何か言ったか？」
「っ、いえ、なんでも！」
ぽつりと呟かれたそれは、キバナの耳に届いていたのか。
Aが慌ててそう言えば、キバナは少し首を傾げながらも、コロナとの触れ合いを再開させていた。
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真希(プロフ) - 匿名さん» ご指摘ありがとうございます、よくよく見てたら１箇所完全に誤字してましたね…； 他の箇所は恐らく大丈夫かと思いますので…教えていただきありがとうございました！ (2019年12月27日 19時) (
レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - アラベスクタウンのジムリーダーはポプリさんではなくポプラさんですよ…(小声) (2019年12月27日 15時) (レス) id: 99879ec7c1 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - 山葵さん» こちらにまでコメントいただいてめちゃくちゃ嬉しいです…！(；▽；) 頑張って書き上げますので、もう暫くお付き合いいただけると嬉しいです！ (2019年12月18日 2時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
山葵(プロフ) - 真希さんの書くキバナさん、ほんとに好きです…！！！！頑張って下さい！！！ (2019年12月17日 23時) (レス) id: 40ec5f6136 (このIDを非表示/違反報告)
真希(プロフ) - ハイサネさん» コメントありがとうございました！バトル風景書いたの初めてだったので、きちんと伝わっててほっとしてます…！応援もありがとうございます、とっても励みになります！ (2019年12月17日 19時) (レス) id: c3944fcbfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真希 | 作成日時：2019年12月6日 2時
