にじゅうきゅう ページ29
「…っ」
なんだろう、、ただ通り過ぎただけなのに
胸がチクチク痛い
……好きな人と笑いあえないってこんなにも辛いんだ……
振り向きたいのに振り向けない引き止めたいのに、、、私にそんな権利ない
ぐいっ
手を強く掴まれて思わず振り返る
Ren「……ジャニーさんにゆったんか」
「…言ったよ、じゃあね」
素っ気ないなぁって自分でもわかるけどまた泣きそうで
進行方向に戻ろうした。
すると今度は背中に暖かい感覚、
前には廉の細い腕
「………離してっ！」
別れたのに、バックハグなんて、ましてや事務所でなんて、、、
Ren「俺は別れたつもりない」
「……もう終わったの私たちは、、、」
…そう、終わったの。
もうこれ以上一緒にいることなんてできない
Ren「終わってへん
てか、終わらせへんし」
「なんでわかんないのっ！ちゃんと説明したじゃん」
Ren「あんなんで納得出来るわけないやろ！」
「…………私の気持ち知らないくせに」
Ren「あぁ、分からんよ？女は難しいもん。
分からんわ。でもな、俺にも1個分かんねん」
今度はくるっとまわされて廉と向かいあわせになっちゃって、思わず顔を横に向ける
「な、なにわかるのよ」
あー、何このキャラ。
すると廉は少し意地悪そうに笑って
私の顎を掴んだ
「っ！！」
Ren「Aはまだ俺のこと好きや
嫌いで降ったんと違うんやったら、俺もそう簡単には諦められへんなぁ？」
「バカじゃないの？…もう帰るから」
Ren「俺今日はもう仕事ないねんなぁ」
「あっそ。」
Ren「ほんま冷たいなぁ、俺のこと好きなくせに。」
何こいつ、、、見透かされてるみたいでほんとやだ。
廉から離れないと私がどうにかなりそうで、
足を早く進める
Ren「逃げんなって、な？」
「ついてこないで、」
Ren「いーや、どこまでもついて行くで」
「気持ち悪い」
Ren「ひどっ、まぁ、そんなん気にしやんわ
それくらいで俺から離れられるとおもうなや？」
「……………っ、ばか、」
やっぱり私は廉が好き。……嫌われたくない。
振ったくせに、私がバカだ
「好きにすれば」
素直になれない私を
受け止めてみてよ、、、バカ王子
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作者名：中島家の岩橋夕蘭 | 作成日時：2019年11月17日 9時
